
今年の東京は雨の日が長く続き、9月29日まで東京都心では34日連続で降水が観測されました。
「雨の日になると頭が重い」「めまいやふらつきを感じる」「首や肩がいつもよりこる」「なんとなく体がだるい」——そんな不調を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
気圧や気温など天候の変化に伴って、頭痛・めまい・倦怠感・首肩のこりなどが現れたり、もともとの症状が悪化したりすることがあります。
今回は、長雨や気圧変化による体調不良について、中医学ではどのように考えるのか、そして日常生活でできる対策と鍼灸についてご紹介します。
長雨の時期、こんな不調はありませんか?
- 雨の日や雨の前に頭痛が起こりやすい
- 頭が重い、ぼんやりする
- めまいやふらつきを感じる
- 首や肩のこりが強くなる
- 体が重く、疲れが抜けにくい
- むくみやすい
- 食欲が落ちたり、胃腸の調子が悪くなったりする
- 眠ってもすっきりしない
天候が悪い日に毎回同じような不調が起こる場合は、いつ症状が出たのかを天気と一緒に記録しておくと、ご自身の傾向を把握しやすくなります。
気圧や気温の変化と体調
天候が変化すると、気圧・気温・湿度など私たちを取り巻く環境も変化します。
こうした変化に伴って、頭痛やめまい、首肩のこり、倦怠感などを感じる方がいます。
ただし、「気圧のせい」と自己判断してしまうのは注意が必要です。頭痛やめまいには、片頭痛、耳の病気、血圧の変化、脳や神経の病気など、さまざまな原因があります。
症状が強い場合や繰り返す場合には、まず医療機関で原因を確認することが大切です。
中医学では長雨を「湿」との関係から考えます
中医学では、自然界の気候と人間の体は互いに影響し合うと考えます。
雨が長く続き湿度が高い環境では、「湿(しつ)」が体に影響を与えると考えられてきました。
中医学でいう「湿」は、単に湿度が高いという意味ではありません。体に重さや停滞をもたらしやすい性質があると考えます。
そのため、湿の影響を受けると、
- 頭や体が重く感じる
- 疲れが抜けにくい
- 食欲が落ちる
- お腹がすっきりしない
- むくみやすい
- めまいや頭重感を感じる
といった状態が現れると考えます。
さらに秋は、暑さ・涼しさ、乾燥・湿気が短期間に入れ替わる時期です。中医学でも、季節の変わり目には体の状態を細かく確認することを大切にします。
雨が終わったあとも「寒暖差」に注意
長く続いた雨も、10月に入ると次第に晴れ間が増える予報となっています。
一方で、晴れる日は昼間の気温が上がり、朝晩との気温差が大きくなることがあります。
「朝は寒かったので厚着をしたら昼間は暑い」「日中は暖かかったのに帰宅する頃には冷えている」という日も増えてきます。
脱ぎ着しやすい薄手の上着を持ち歩き、気温に合わせてこまめに調節しましょう。
当院では体全体の状態を確認して施術します
中国鍼灸・健身院では、「雨の日の頭痛だからこのツボ」というように、一つの症状だけを見て一律に施術するのではありません。
その日の症状だけでなく、体全体の状態を確認しながら施術内容を考えます。
- 頭痛やめまいがいつ、どのように現れるかを確認する
- 首・肩などの緊張や痛みを確認する
- 睡眠や疲労の状態を確認する
- 胃腸の調子や食欲を確認する
- 冷え・むくみなど全身の状態を確認する
- その日の体調に合わせて鍼の刺激量を調整する
臨床歴40年の朱錫龍院長と、臨床歴34年の姚依文副院長が、お一人おひとりの状態を確認しながら直接施術を担当します。
今日からできる秋のセルフケア
天候そのものを変えることはできませんが、生活リズムを整えておくことは体調管理の基本です。
- 睡眠時間をなるべく一定にする
- 朝食を含め、食事を抜かないようにする
- 水分を適度にとる
- 首やお腹を冷やしすぎない
- 晴れた日は無理のない範囲で歩く
- 頭痛やめまいが出た日時と天候を記録してみる
「天気が悪いから仕方がない」と我慢するのではなく、症状が続く場合は医療機関で原因を確認することも大切です。
このような症状は早めに医療機関へ
頭痛やめまいの中には、早急な診断や治療が必要な病気が隠れている場合があります。
- 突然起こった非常に激しい頭痛
- これまで経験したことのない頭痛
- 手足や顔のしびれ・麻痺を伴う
- ろれつが回らない、言葉が出にくい
- 意識がもうろうとする
- 立っていられないほど強いめまいが続く
このような症状がある場合は、鍼灸で様子を見るのではなく、速やかに医療機関を受診してください。
長雨や季節の変わり目になると毎年体調を崩す、頭痛や首肩のこり、だるさが気になるという方は、現在の状態を確認しながら鍼灸についてご相談いただけます。
執筆:副院長 姚依文