
皆様、こんにちは。中国鍼灸・健身院です。
今年の処暑は8月23日。「処」には「収まる・終わる」という意味があり、暦の上では夏の厳しい暑さが峠を越えるとされる節気です。
とはいえ、残暑はまだ続きます。そしてこの時期こそ、夏の間に知らず知らずのうちに蓄積した「体の疲れ」が表面化しやすいタイミングです。
「暑さのピークは過ぎたのに、なんとなく体がだるい」「食欲はあるのに胃腸がすっきりしない」「朝起きたときに体が重い」——そういった声をこの時期によく耳にします。
処暑とはどのような節気か
処暑は、二十四節気のひとつで、毎年8月23日ごろに訪れます。夏至(6月21日ごろ)を過ぎて以降、少しずつ日が短くなり、処暑を境に朝晩の空気が秋らしさを帯び始めます。
この時期の気候的な特徴は、日中はまだ暑さが残る一方で、朝晩の気温が下がり始めることで、一日の気温差が大きくなることです。この寒暖差が、体調を崩しやすい原因のひとつになります。
東洋医学の五行思想では、夏は「心(心臓・血脈の機能)」が働きやすい一方で、熱によって「気」と「陰(体内の潤い・水分)」が消耗しやすい季節とされています。秋は「肺」の季節であり、肺は「燥(乾燥)」の影響を受けやすいとされます。
処暑はまさに、夏の「消耗」から秋の「収める」季節へと移行する転換点。この時期に体を丁寧に整えておくことが、秋以降の健康につながると中医学では考えます。
夏疲れのサインに気づいていますか
夏の間に積み重なった疲れは、残暑の時期にじわじわと体の表面に出てきます。以下のようなサインに心当たりはありませんか?
- 午後になると強い眠気・倦怠感がある
- 食欲はあるのに、食後に胃が重い・消化が遅い感じがする
- 朝起きたときに疲れが抜けていない・体が重だるい
- 気分が落ち込みやすく、集中力が続かない
- 少し動いただけで汗が出る、または汗が出にくくなった
- 手足やお腹の冷えが気になり始めた
東洋医学では、夏の熱や発汗・冷房・冷たい飲食・睡眠不足によって「気(エネルギー)」と「陰(体内の潤い・水分)」が消耗した状態を「気陰両虚(きいんりょうきょ)」と呼びます。この状態が続くと、胃腸の働きが低下し、自律神経のバランスが乱れやすくなり、免疫力にも影響が出てきます。
夏疲れは「休めば治る」とつい後回しにしがちですが、秋バテや秋の風邪・感染症にそのまま移行することも少なくありません。処暑のタイミングで、体の状態をひとつリセットしておくことが大切です。
処暑の時期に意識したい養生のポイント
処暑から秋分(9月23日ごろ)にかけては、以下のような養生が東洋医学の観点から推奨されています。
- 冷たい飲食を控え始める:夏の習慣で続いていたアイスや冷たい飲み物は、胃腸への負担になります。常温の水分・温かいスープ・消化のよい食事に切り替え始めましょう。
- 寝るときの冷房を調整する:朝晩の気温が下がる時期は、冷房による体の冷えが起きやすくなります。タイマー設定や軽いブランケットなどで冷えすぎを防ぎましょう。
- 早寝早起きへ移行する:夏の「夜長・朝遅め」のリズムから、秋に向けた「早寝早起き」へと少しずつ体内時計を戻すことで、自律神経が整いやすくなります。
- 肺を潤す食材を取り入れる:秋は乾燥の季節で、肺に影響が出やすい時期です。梨・白木耳・れんこん・百合根・はちみつなど、肺を潤すとされる食材が参考になります。
- 軽い運動を再開する:夏の暑さで運動を控えていた方は、早朝や夕方の涼しい時間帯に軽いウォーキングなど、無理のない範囲で体を動かし始めると、気の巡りが整います。
鍼灸による夏疲れのケアと秋への準備
当院では、処暑の時期の夏疲れに対して、「平衡鍼灸学」(中国伝統鍼灸と現代医学の解剖・生理学的知見を統合した治療体系)に基づき、個々の状態に合わせた施術を行っています。
この時期によく用いるツボの一例として、以下があります。
- 足三里(あしさんり):膝下の外側にあるツボ。胃腸の機能を高め、気を補う代表的なツボ。消化吸収の改善・全身の倦怠感の軽減に用います。
- 三陰交(さんいんこう):足首の内側にあるツボ。気・血・陰(潤い)を補う働きがあり、夏に消耗した体の立て直しに用います。
- 肺兪(はいゆ):背中にある肺に関するツボ。秋に向けて肺の機能を整え、乾燥や風邪への抵抗力を高めることに用います。
- 胃兪(いゆ):背中にある胃に関するツボ。胃腸の働きを整え、食欲や消化機能の回復をサポートします。
- 内関(ないかん):前腕の内側にあるツボ。自律神経の調整、気分の落ち込みや不眠の改善に用います。
施術では、現在の症状・体調・体質を確認したうえで、補気(エネルギーを補う)・滋陰(潤いを補う)・健脾(胃腸を整える)・疏肝(気の巡りをよくする)といった東洋医学的なアプローチを組み合わせて配穴します。
「夏の終わりにいつも体調が崩れる」「毎年秋に風邪をひく」「今年は特に疲れが抜けない感じがする」という方は、残暑のうちに一度ご相談ください。
季節の変わり目は、自律神経が乱れやすい時期でもあります
気温や日照時間の変化が大きい処暑前後は、体内時計や自律神経のバランスが乱れやすく、睡眠の質の低下・気分の変動・消化機能の不調といった形で症状が現れることがあります。
鍼灸には、自律神経の調整を補助する効果が臨床的に報告されており、当院でも自律神経失調症の方の施術を長年行っています。
季節の変わり目の体調管理として、症状が深刻でなくても「なんとなく不調が続いている」という段階で来院される方も多くいらっしゃいます。
中国鍼灸・健身院について
中国鍼灸・健身院は、渋谷駅東口から徒歩3分、地下鉄B2出口から徒歩1分のドクターズビル8階にあります。
臨床歴40年の朱錫龍院長と、臨床歴34年の姚依文副院長が、患者さまの状態を確認しながら施術を担当します。
37年の実績・延べ15万人以上の施術経験をもとに、「平衡鍼灸学」(中国鍼灸と西洋医学を融合した最先端治療法)に基づき、患者さま一人ひとりの症状や体調に合わせた施術プランをご提案しています。
- 【住所】〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-24-5 ドクターズビル8F
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副院長より