
皆様、こんにちは。中国鍼灸・健身院です。
テレワークの普及や長時間のパソコン・スマートフォン作業が日常化した今、首や肩の慢性的なコリ、腕や手指のしびれ、後頭部の頭痛を訴える方が増えています。
これらの症状の背景に、頚椎症(頚椎の変性)や頚椎椎間板ヘルニアが関係していることは少なくありません。
「病院でMRI検査を受けたら手術を勧められた」「保存療法を続けているが、しびれや痛みが改善しない」という方からのご相談も当院には多く寄せられます。
頸椎椎間板ヘルニアとはどのような状態か
頚椎は7つの椎骨からなり、椎骨と椎骨の間にある椎間板がクッションの役割を果たしています。加齢や長期にわたる姿勢の負荷などにより、この椎間板に亀裂が入り、内部の髄核が外へ飛び出して神経や血管を圧迫した状態が「頚椎椎間板ヘルニア」です。また、椎間板の変性とともに骨棘(こつきょく)が形成され、神経への刺激が生じる状態を「頚椎症」と呼びます。
主な症状は以下のとおりです。
- 後頚部から肩、腕、手指にかけての痛みやしびれ
- 首を後ろに反らすと痛みやしびれが強くなる
- 手の指が思うように動かしにくい(箸の操作、ボタンの留めはずしが困難など)
- 両脚が突っ張って歩きにくくなる(脊髄が圧迫されている場合)
- 後頭部の頭痛や目の奥の痛み
- 首や肩の慢性的なコリ・重さ
症状が疑われる場合はまず整形外科や神経内科などの医療機関を受診し、MRIや神経学的検査で圧迫の部位と程度を確認することが大切です。手足に強いしびれや麻痺、歩行障害、排尿障害などが急に現れた場合はすぐに医療機関を受診してください。
症例紹介:48歳男性(テレワーク中心の会社員)
Bさんは、1年以上前から首の痛みと右腕・右手のしびれが続いており、近隣の病院でMRI検査を受けたところ、頚椎椎間板ヘルニア(C5/C6レベル)と診断されました。
担当医からは外科手術も選択肢として提示されましたが、まず保存療法を試したいというご希望から、当院へご相談にいらっしゃいました。
初回の問診では、デスクワーク中に右腕から手指にかけてしびれが強くなること、夜間に首の痛みで目が覚めることがあると伺いました。
医療機関での通院を継続しながら、当院では週2回のペースで施術を開始しました。
- 施術開始から約2週間:「首の張りが少し楽になってきた」と変化を実感
- 施術開始から約1か月:腕のしびれが出る時間が以前より短くなり始めた
- 施術開始から約2か月:「パソコン作業がずいぶん楽になった」とご報告。夜間に首の痛みで起きることも減少
- 現在:経過を確認しながら週1回の施術を継続中
Bさんからは、「手術しかないかと思っていたので、鍼でここまで変わるとは驚きました」とのお言葉をいただきました。
発症からの期間や圧迫の程度によって回復の経過は異なりますが、保存療法の一つとして鍼灸を組み合わせることで、症状の軽減が期待できる場合があります。
※症例は個人が特定されないよう、一部の情報を調整して掲載しています。施術による変化や回復の経過には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。
中国医学から見た頚椎椎間板ヘルニア
中国の古代医書においては、頚椎症や頸椎椎間板ヘルニアによる症状は「頚項門」あるいは「肩臂痛」として記録され、「痺証(ひしょう)」の範疇に入ります。
「痹」は閉塞・不通を意味する言葉で、風・寒・湿の邪気が「気」の通り道である経絡に侵入し、気血の流れが滞ることで、肢体や関節のしびれ・疼痛が生じると考えます。テレワークなどによる長時間の不良姿勢や冷房による冷えは、この気血の滞りを招きやすい要因として捉えられます。
治療では中国語で「舒筋整復(じょきんせいふく)」「活血通絡(かっけつつうらく)」と表現される——筋肉の緊張をほぐして整え、血流をよくして経絡の詰まりを開通させる——アプローチを基本とします。
「平衡鍼灸学」に基づく施術アプローチ
当院では、北京軍区総医院の王文遠教授が提唱した「平衡鍼灸学」——伝統的な中国医学に西洋医学の神経学を組み合わせた治療理論——に基づいて施術を行っています。
頚椎椎間板ヘルニアへの施術では、次のような点を重視します。
- 頚椎周辺の筋緊張を緩める:過度に緊張した後頚部・肩の筋肉を緩め、神経・血管への圧迫を和らげる
- 血流・気血の流れを促す:経絡の詰まりを取り除き、頚部内外のバランスを回復する
- 全身状態に合わせた配穴:冷え・疲労・睡眠状態なども確認し、症状だけでなく体全体の状態を整える
よく使用するツボには以下のものがあります。
- 頚痛穴(液門穴):平衡鍼灸学に特有のツボ。頚部軟組織の損傷、寝違え、頚椎症、肩部の筋膜炎、頚部に起因する頭痛やめまいに有効とされる
- 風池:頭痛、首の強ばりと痛み、肩や背中の疼痛に効果がある
- 天柱:大後頭神経の本幹につながるツボ
- 頚椎夾脊:頚椎のすぐそばに位置し、頚椎症や椎間板ヘルニアに直接アプローチできる
症状の程度、圧迫の部位、しびれの範囲などを確認したうえで、一人ひとりに合わせて使用するツボと刺激量を選択します。
病院治療との併用と日常生活での注意
頚椎椎間板ヘルニアの鍼灸治療は、整形外科や神経内科での診断・治療に代わるものではありません。当院では、医療機関での定期的な経過確認を継続しながら、筋緊張の緩和や血流改善を目的とした補助的な施術として中国鍼灸をご活用いただくことをお勧めしています。
症状が落ち着くまでの間は、以下の点にも気をつけていただくと経過が安定しやすくなります。
- 痛みやしびれが強い時期は、首に過度な負担をかける動作(急な後屈・回旋など)を避ける
- 就寝時は枕の高さを調整し、あごを軽く引く姿勢で首への負担を減らす
- 長時間の同一姿勢を避け、1時間に一度は首・肩を軽くほぐす習慣をつける
- 夏場の冷房による冷えは頚部の血流を低下させ、しびれや痛みを悪化させることがある
「手術を勧められたが、まず保存療法を試したい」「症状が長引いていて回復が進まない」という方も、現在の治療経過を伺いながら施術方針をご案内します。
中国鍼灸・健身院について
中国鍼灸・健身院は、渋谷駅東口から徒歩3分、地下鉄B2出口から徒歩1分のドクターズビル8階にあります。
臨床歴40年の朱錫龍院長と、臨床歴34年の姚依文副院長が、患者さまの状態を確認しながら施術を担当します。
延べ15万人以上の施術経験をもとに、「平衡鍼灸学」に基づき、患者さま一人ひとりの症状や体調に合わせた施術プランをご提案しています。
- 【住所】〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-24-5 ドクターズビル8F
- 【アクセス】JR渋谷駅東口より徒歩3分、地下鉄B2出口より徒歩1分
- 【電話番号】03-3498-6788
- 【平日】11:00〜21:00(最終受付19:30)
- 【土曜】10:30〜17:00(最終受付15:00)
- 【休診日】日曜・祝日