春の体調不良に効果的なツボ「陽陵泉」

 

最近、徐々に日差しが温かくなり、春が近づいていますね。春は年間を通じて寒暖差が最も大きく、気温の変化に対応するため、身体は交感神経が優位な状態(緊張状態)が続きやすくなります。この状態では、疲れがたまりやすく、免疫力や胃腸の機能が低下し、肩や腰の痛みなどの症状が現れやすくなります。


今日はこれらの症状を改善できるツボ「陽陵泉」を皆さんにご紹介したいと思います。
 

ツボの位置:
ひざ下の外側にある骨の出っ張り(腓骨小頭)のてっぺんから、指幅1本分ほど下のくぼみにあります。押すと痛みが出る箇所がツボになります。針治療の場合、患者さんの体質の虚弱によって刺激方法が異なります。患者自身がマッサージを行う場合、実証の場合は時計回りに揉み、虚証の場合は逆時計回りに揉みます。

 

効用:
「陽陵泉」は胆の下合穴であり、足の少陽胆経に位置します。急性胆嚢炎、慢性胆嚢炎、胆嚢結石などによる右上腹部の痛みや口の苦味、食欲不振などの症状がある場合に、このツボをよく活用します。また、胃酸不足による消化不良には「足三里」を使いますが、胃酸過多や胃潰瘍には「陽陵泉」を使用します。

 

これらのツボは位置的に非常に近くにありながら、足三里は胃酸を増やし、「陽陵泉」は胃酸を抑える役割を果たします。さらに、「陽陵泉」は重要な八会穴の一つであり、筋の気が集まる筋会でもありますので、坐骨神経痛、変形性膝関節痛、腓骨神経麻痺などにも効果があります。

 

押し方:
力を抜いた状態で親指でツボを押し、そのまま痛みを感じる程度の強さで3~5秒間押します。これを5~6回繰り返します。

 

指圧などで刺激することで、症状の改善や体内の循環をスムーズにする効果がありますので、ぜひお試しください。