坐骨神経痛

 

 

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痛みの原因を的確に見極めて治療します

「坐骨神経痛」という言葉をみなさんもよくお聞きになると思います。しかし、正確に理解している方は、思いのほか少ないようです。坐骨神経痛は「病名」ではありません。坐骨神経が痛むという症状をさす言葉です。原因は腰椎間板ヘルニアの場合もあれば、脊柱管狭窄症のこともあり、あるいは変形性腰痛症だったりします。それだけに原因が何かの見極めを的確に行わなければ治療はできません。中国鍼灸の専門家がそろった健身院では、望診、聞診、問診、切診という中国医学の原点である「四診」を駆使して、あなたの痛みの原因を特定します。当院は坐骨神経痛にも高い専門性を持ち、多くの治療実績を積み重ねてきました。お気軽にご相談ください。

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坐骨神経痛とは

人体の末梢神経のなかで一番直径が太く、しかも長いのが坐骨神経です。仙骨の前面部に端を発して、臀部、大腿部、膝の裏側を経由し、脛(すね)とふくらはぎの2ルートに分岐、足の裏にまで達しています。この坐骨神経がなんらかの病因で刺激され、痛みを生じるのがいわゆる坐骨神経痛です。 痛みは坐骨神経に沿って、太ももの裏側から足の先まで走ります。患者様のおよそ9割は、腰椎間板ヘルニアが原因で神経痛を発したものと考えられます。放置しておくと徐々に運動障害が起こり、筋肉が萎縮して重度の排尿障害となる場合もありますので、早めの治療が必要です。

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健身院での坐骨神経痛治療

坐骨神経痛を引き起こす病因は様々です。当院では患者様に対してまず「四診」による診察を行ないます。「四診」とは次の四つの診断法をいいます。

〇望診

患者様の皮膚の色や顔の表情、舌の状態などを目で見て判断します。

〇聞診

患者様の体臭や口臭を嗅ぎ、声の調子や呼吸音などを耳で聞いて状態を判断するものです。

〇問診

患者様のお話をじっくりうかがうことで、病状を正確に把握します。

〇切診

患者様の脈をとったり、に触れたりして病状を把握します。

当院での治療例をみると、坐骨神経痛を訴える患者様のなかには、腰やお尻の筋肉が異常に硬くなっている方が少なくありません。硬くなっている周辺を指で押さえてみると、飛び上がるほどの痛みを感じるとおっしゃる方もいらっしゃいます。痛みやしびれのある側の脚だけ異常に冷たく明らかに血流が悪くなっている患者様や、足を伸ばせなくなった患者様もおいでです。そうした実例に多く触れていますので、腰椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による背骨の変形が原因で痛みが生じた場合でも、腰や臀部にある筋肉が骨を保護しようとして頑張りすぎて過緊張の状態になってしまい、血流や神経を圧迫して激痛を生んでいることが多いというのが鍼灸師としての実感です。こうなると原因の病変だけをみていても、症状が次第にひどくなっていくということになりかねません。 当院の鍼治療は、まず筋肉の緊張や血流障害を緩和して、坐骨神経痛の激しい痛みやしびれを改善する即効性を大切にしています。症状によっては、血流をよくするため温灸を組み合わせて使うこともあります。

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当院の坐骨神経痛の治療例

当院では一人一人の患者様の症状に合わせ、最も適切なツボや治療法を選んで治療します。どうぞお気軽にご相談ください。

治療実例─1

患者30歳女性(キャビンアテンダント)

病名坐骨神経痛

症状右のお尻から大腿の内側つけ根の痛み

2年前に整形外科で坐骨神経痛と診断されたことがあるとのお話でした。この一年半はあまり痛みを感じることなく、仕事もスムーズにこなしてきましたが、一週間ほど前から、また右のお尻や太ももの内側つけ根部分の痛みが再発、しかも日に日に痛みが強くなって、仕事にも支障が出てきました。

治療経過: 試しに右の脚をまっすぐ上にあげてもらうとおよそ60度の角度まで上がりましたが、それ以上あげようと思うと右のお尻と太ももの痛みが強くなります。うつ伏せになっていただき、腰椎と仙骨の周辺を指で押してみたところ、強く押すと激しい痛みを感じる場所が数ヶ所ありました。こうした症状からみて、原因病変は腰椎間板ヘルニアだと診断し、治療は電気パルスを使った鍼治療と整体とを組み合わせて行なうことにしました。最初の治療でお尻と太もも内側つけ根の痛みがほとんどなくなり、患者様自身も驚いたというお話でした。翌日の朝起きたときには太ももの痛みがまた少しぶり返しましたが、 続けて5回の治療を終えたときには、お尻と太ももの痛みが完全に消え、腰の押すと痛みを感じたところ(圧痛点)もなくなりました。再発を防ぐのを目的に、さらに5回の治療を行ないました。その後、痛みの再発はないと聞いています。

治療実例─2

患者35歳女性(事務職)

病名坐骨神経痛

症状一ヶ月ほど前から腰痛が出て、次第に右お尻から鼠蹊部・恥骨あたりにかけても痛むようになりました。右足のすねにも違和感を感じます。

治療経過:当院で切診を行なったところ、右側の腰、お尻、太ももの横、すねなどにかけて数ヶ所の圧痛点がありました。初回の治療後、患者様は、とても楽になり、痛みも軽くなったとおっしゃいました。この患者様の場合は治療が大変順調に進み、3回で痛みがピーク時の半分ほどに減り、トータル6回の治療でほぼ完治しました。

治療実例─3

患者67歳男性

病名坐骨神経痛

症状左の背中から腰にかけての突っ張りと痛みにより歩行困難。

この患者様は13年前に左坐骨神経痛を発症、良くなったり悪くなったりを繰り返してきたそうです。それが最近、目に見えて症状が悪化し、 5分ほど歩くだけで左の背筋が張ってきて、左のお尻からふくらはぎ、すねまでが痛み、それ以上歩けなくなるというお話でした。整形外科でレントゲンやMRI検査を受けたところ、骨には異常がなく、脊椎が左側に歪んでいるとのことでした。

治療経過:当院ではまず背中の触診を行いました。左右の背筋がずれており、明らかに左側の方が膨れあがっています。何らかの病気や外傷が原因というよりも、長年の姿勢の癖が積み重なってのものだろうと判断しました。さらに触診を進めると、第三から第五腰椎にかけて左側が異常に硬くなっていて、特に第三腰椎は指で押すと強い痛みがあり、周辺もこわばっています。鍼で気の通り道である経絡の流れをスムーズにして血流を改善し、当面の痛みを抑えることを最優先に治療、痛みがとれた後で時間をかけて根治を目指すことにしました。

この患者様の場合、1回目の鍼治療で症状がかなり改善し、楽になったと喜んでお帰りになりました。ところが、当初は効果が長続きせず、ちょっと歩くとまた痛みがぶり返してしまいます。この状態が5回目の治療まで続きました。6回目の治療後から、痛みのない楽な状態が一週間続くようになりました。そこでそれ以降は週1回を目処に、引き続き治療を受けていただくことにしました。治療を始めてから三ヶ月で、ほとんど痛みを忘れた状態で毎日を過ごせるようになり、毎日30分ほどの散歩を続けていると、とても喜んでいただきました。