
今日10月15日は「世界手洗いの日」です。 石けんを使った正しい手洗いを世界に広めるため、2008年に定められた記念日です。
10月も半ばになりましたが、東京では日中に汗ばむような日もあり、秋の気候はまだ安定していません。 これから冬に向かう時季だからこそ、毎日の衛生習慣や体調管理を見直しておきたいものです。
感染症対策というと、特別なことをしなければならないように感じるかもしれません。 しかし、基本となるのは、手洗い、食事、睡眠、休養など、毎日の暮らしの中にある習慣です。
今回は「世界手洗いの日」をきっかけに、秋から冬に向けて気を付けたい健康管理についてご紹介します。
10月15日は「世界手洗いの日」
「世界手洗いの日」は、ユニセフなどが中心となり、石けんを使った正しい手洗いを広めるために制定されました。
手には、目に見えない汚れやウイルス、細菌などが付着することがあります。 その手で食べ物を触ったり、目や鼻、口に触れたりすることで、病原体が体内に入る場合があります。
石けんと流水による手洗いは、こうした感染のリスクを減らすための基本的な方法です。
ただし、呼吸器感染症には空気中の粒子などを介して広がるものもあるため、手洗いだけで完全に予防できるわけではありません。 必要に応じて換気や咳エチケットなども組み合わせることが大切です。
正しい手洗い、できていますか?
手を洗っているつもりでも、指先や親指、指の間などは洗い残しやすい場所です。
次のポイントを意識して、石けんをよく泡立て、20秒程度を目安に丁寧に洗いましょう。
- 手のひらだけでなく、手の甲も洗う
- 指と指の間をしっかり洗う
- 指先や爪の周囲も忘れない
- 親指の付け根まで洗う
- 手首も洗い、流水で十分にすすぐ
- 清潔なタオルなどで水分を拭き取る
特に、外出から帰ったとき、食事の前、調理の前後、トイレの後、鼻をかんだ後などは、手を洗う習慣を付けましょう。
石けんと流水が使えない場合は、状況に応じてアルコール手指消毒剤を利用する方法もあります。 ただし、目に見える汚れがあるときなどは、石けんと流水による手洗いが基本です。
手洗いと一緒に、手肌のケアも
秋から冬にかけては、気温や湿度の変化に伴い、手肌の乾燥が気になることがあります。
手洗いは大切ですが、熱いお湯を使ったり、必要以上に強くこすったりすると、皮膚への刺激になることがあります。
- 手洗いには熱すぎない水やぬるま湯を使う
- 必要以上にゴシゴシこすらない
- 洗った後は指の間まで水分を拭き取る
- 乾燥が気になるときは保湿クリームを使う
手洗いと保湿をセットにして、清潔さと皮膚の健康を両立させましょう。
赤み、かゆみ、ひび割れなどが続く場合は、皮膚科で相談することも大切です。
食事と水分補給も忘れずに
感染症対策では手洗いなどの衛生習慣が重要ですが、日頃からバランスのよい食事を取り、体調を整えることも大切です。
秋は、さつまいも、里芋、きのこ、れんこんなど、旬の食材が豊富な季節です。
これらを楽しみながら、肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質も組み合わせ、偏りのない食事を心がけましょう。
- 主食・主菜・副菜をできるだけそろえる
- 旬の野菜やきのこを取り入れる
- 朝食を抜かず、生活リズムを整える
- 涼しくなっても、こまめな水分補給を続ける
特定の食材だけで感染症を予防できるわけではありません。 さまざまな食品を組み合わせて、無理なく続けられる食生活を大切にしましょう。
秋の夜長こそ、睡眠を大切に
秋は夜が長くなり、読書や趣味を楽しむ時間も増える季節です。
一方で、つい夜更かしが続き、睡眠時間が短くなってしまうこともあります。
睡眠不足が続くと、日中の集中力や体調にも影響します。 忙しいときほど、休養を後回しにしないようにしましょう。
- 就寝・起床時間をなるべく一定にする
- 寝る前のスマートフォンの使用を控えめにする
- 日中は無理のない範囲で体を動かす
- 疲れを感じたら、早めに休養を取る
また、室内では適度な換気を心がけ、咳や発熱などの症状があるときは無理に外出せず、周囲への感染を広げない配慮も必要です。
中医学が大切にする「秋の養生」
中医学では、季節の変化に合わせて食事や睡眠、活動と休養のバランスを整えることを「養生」として大切にしてきました。
秋は、夏の活動的な生活から少しずつ落ち着いた生活へと移り、冬に向けて体調を整えていく時季と考えます。
こうした考え方は伝統的な季節観に基づくもので、現代医学の感染症予防法とは区別して捉える必要があります。
手洗いや換気などの基本的な感染対策を実践しながら、食事・睡眠・休養にも目を向けることが、日々の健康管理につながります。
季節の変わり目に不調を感じたら
季節の変わり目には、疲労感や首肩のこり、睡眠の不調などを感じる方もいらっしゃいます。
中国鍼灸・健身院では、こうした症状についても、既往歴や生活習慣、身体の状態などを確認し、一人ひとりに合わせて鍼灸施術を行っています。
- 症状だけでなく、身体全体の状態を確認する
- 睡眠や疲労、生活習慣なども考慮する
- 必要に応じて医療機関での診断・治療を尊重する
ただし、鍼灸は手洗いや予防接種などの感染症対策に代わるものではありません。
発熱、強い倦怠感、長引く咳などがある場合は医療機関に相談し、息苦しさなどの強い症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。
まずは毎日の手洗いと、食事・睡眠・休養を整えることから始めてみましょう。
執筆:副院長 姚依文