
今日10月8日は、二十四節気のひとつ「寒露(かんろ)」です。 寒露とは、草木に宿る露が冷たく感じられるようになるころ。秋分から約2週間がたち、暦の上でも秋が一段と深まっていく時季です。
ただ、実際の気候は暦どおりに一直線に涼しくなるわけではありません。朝晩はひんやりしていても、日中は暖かく感じる日もあり、「朝は上着が欲しかったのに、昼は暑い」ということもあります。
こんな時季だからこそ、急に冬の生活へ切り替えるのではなく、食事や服装、入浴、睡眠などを少しずつ「秋仕様」にしていきましょう。
寒露は「秋が深まるころ」
二十四節気は、太陽の動きをもとに一年を24に分けた季節の目安です。2026年は10月8日に「寒露」を迎え、次の「霜降」は10月23日です。
「寒露」という名前のとおり、朝晩の空気に冷たさを感じるようになり、秋から冬へ向かう準備を始める時季とされています。
一方、東京ではこの時季でも日中の気温が上がることがあります。暦だけで「もう寒い」と決めつけず、その日の気温に合わせて調整することが大切です。
① 食事——冷たいものから少しずつ温かいものへ
夏の習慣が残り、冷たい飲み物やさっぱりした食事が続いている方もいるかもしれません。
寒露を迎えるころからは、無理に特別なものを食べる必要はありませんが、汁物や煮物、蒸し料理など、温かい料理を食卓に少しずつ増やしてみましょう。
- 朝食に温かい味噌汁やスープを添える
- れんこん、里芋、さつまいも、きのこなど旬の食材を取り入れる
- 冷たい飲み物ばかりにせず、温かいお茶なども取り入れる
- 食欲が落ちているときは、一度にたくさん食べず消化しやすいものを選ぶ
旬の食材を楽しむことも、季節を感じながら無理なく食生活を切り替える方法のひとつです。
② 服装——「一枚持って出る」がちょうどいい
この時季に難しいのが服装です。朝晩に合わせて厚着をすると昼間は暑く、日中に合わせると帰宅時に肌寒くなることがあります。
薄手のカーディガンやジャケット、ストールなど、脱ぎ着しやすいものを一枚持って出ると調整しやすくなります。
汗をかいたまま夕方の冷たい空気に当たると体が冷えやすいため、「厚着をする」よりも「こまめに調整する」ことを意識してみてください。
③ 入浴——シャワーだけの日から湯船の日も
夏はシャワーだけで済ませていた方も、秋になったら湯船につかる日を少しずつ増やしてみるのもよいでしょう。
就寝前に熱すぎないお湯でゆっくり入浴すると、体を温めながら気持ちを落ち着かせる時間にもなります。
ただし、長時間の入浴や熱すぎるお湯は体への負担になります。入浴前後には水分も忘れないようにしましょう。
④ 睡眠——夏の夜更かしを少し見直す
秋は日が短くなり、朝晩の気温も変化していきます。夏の夜更かしがそのまま続いている方は、寒露をひとつの区切りに生活時間を見直してみてはいかがでしょうか。
- 就寝・起床時間をできるだけ一定にする
- 寝る直前までスマートフォンを見る習慣を少し減らす
- 寝室が冷えすぎないよう寝具を調整する
- 休日も極端な寝だめをしない
中医学では、秋は「収める」季節
中医学では、秋は夏に外へ向かっていた活動を少しずつ落ち着かせ、冬に向けて体を整えていく季節と考えます。
だからといって、急に生活を大きく変える必要はありません。温かいものを一品増やす、羽織りものを持つ、湯船につかる、少し早く寝る——そんな小さな切り替えを積み重ねていくことが、秋の養生につながります。
それでも不調が続くときは
生活を整えていても、だるさ、冷え、首肩のこり、眠りにくさ、食欲の低下などが続くことがあります。
中国鍼灸・健身院では、症状だけを見るのではなく、睡眠、食欲、冷え、疲労などその時の体調も確認しながら、一人ひとりの状態に合わせて鍼灸施術を行っています。
- 季節の変わり目になると毎年体調を崩しやすい
- 朝晩の冷えで体がこわばる
- 疲れが抜けにくい
- 睡眠や胃腸の調子が安定しない
鍼灸だけに頼るのではなく、毎日の食事・睡眠・運動・休養を整えることも大切です。季節に合わせて、できることから少しずつ始めてみてください。
なお、強い倦怠感や発熱、息苦しさ、症状が長く続く場合などは、「季節の変わり目だから」と自己判断せず、医療機関で原因を確認してください。
執筆:副院長 姚依文