

雨の日が22日間も続くと、空気中の湿度が高い状態が長く続きます。
中医学では、こうした環境の湿気を「外湿(がいしつ)」と呼びます。外湿の影響を長く受けると、体の巡りが滞り、やがて体内に「内湿(ないしつ)」がたまりやすくなると考えられています。
特に「脾(ひ)」は、水分や食べ物の代謝を担い、湿気を苦手とする臓腑です。
長雨に加えて、冷たい飲み物や生もの、冷房などで体が冷えると、脾の働きが弱まり、体内の水分をうまく処理できなくなることがあります。
その結果、
・体が重くだるい
・頭が重い、ぼんやりする
・関節がだるい、痛む
・食欲が落ちる
・消化が悪い
・便がベタつく
・舌苔が厚くなる
といった「湿がたまっている」状態が現れやすくなります。
鍼灸ではどのように整える?
鍼灸は、体の中の水分を直接外に出すものではありません。
経絡の流れを整え、脾胃の働きを助けることで、体が本来持っている水分代謝の力を引き出していくと考えます。
代表的なツボには、
・陰陵泉
・足三里
・豊隆
・中脘
・水分
などがあります。
「陰陵泉」は余分な湿をさばくツボとして、「足三里」は脾胃を整えるツボとしてよく使われます。
また、「豊隆」は痰湿、「中脘」は胃腸の働き、「水分」は水分代謝を整える目的で使われることがあります。
冷えを伴う「寒湿」の場合は、お灸を組み合わせて体を温め、巡りをよくすることもあります。
長雨の時期に気をつけたいこと
湿気の多い時期は、室内の除湿を心がけ、冷たい飲み物や甘いもの、脂っこいもの、生ものを摂りすぎないことも大切です。
食事では、はと麦、小豆、山芋、白いんげん豆などが、中医学では湿をためにくくする食材としてよく用いられます。
また、自宅では「陰陵泉」や「足三里」を気持ちよい程度にゆっくり押すのもおすすめです。
22日間も続く長雨は、体にとって想像以上の負担になることがあります。
「最近なんとなく体が重い」
「胃腸の調子が悪い」
「関節がつらい」
そんな時は、中医学でいう「湿」の影響を受けているのかもしれません。
鍼灸で脾胃と巡りを整え、季節に負けない体づくりをしていきましょう。