霜降前の寒暖差に気をつけて

二十四節気の霜降を迎える秋の紅葉と朝露。寒暖差への注意を呼びかける画像

明後日10月23日は、二十四節気のひとつ 「霜降(そうこう)」です。 秋が深まり、朝晩の冷え込みが増して、 霜が降り始めるころとされています。

ところが、今年の東京は少し様子が違います。 10月21日朝の天気予報では、 今日21日の最高気温は30℃、 22日は25℃、霜降当日の23日は21℃の予想。 わずか2日で最高気温が9℃も下がる見込みです。

このように気温の変化が大きい時季は、 暦だけで服装や生活を決めるのではなく、 その日の気温や体調に合わせた調整が大切です。

今回は霜降を前に、衣服・食事・水分補給・ 睡眠など、日常生活でできる健康管理を ご紹介します。

霜降とは? 今年は暑さにも注意

霜降は秋の最後の二十四節気で、 次に迎えるのは11月7日の「立冬」です。

名前に「霜」という字が入っていますが、 霜降の日に必ず霜が降りるという意味では ありません。 季節が秋から冬へと移っていく節目を 表しています。

今年は霜降の直前にも暑い日があり、 その後は気温が下がる予報となっています。

日中の暑さに備えながら、 週後半の涼しさにも対応できるように しておきましょう。

服装は「秋だから厚着」ではなく気温で調整

この時季は、朝に選んだ服装が 昼間には暑すぎたり、逆に夕方には 肌寒く感じられたりすることがあります。

特に、急に気温が下がる日には、 脱ぎ着しやすい服装が便利です。

  • 暑い日は通気性のよい衣服を選ぶ
  • 週後半は薄手の上着やカーディガンを用意する
  • 汗をかいたら、できるだけ早めに着替える
  • 室温に合わせて冷暖房を調整する
  • 就寝時は室温に合わせて寝具を選ぶ

首元や足元が冷えると感じるときは、 ストールや靴下などで調整しましょう。 ただし、暑い日に無理に身体を温める必要は ありません。

10月でも水分補給を忘れずに

秋になると夏ほど喉の渇きを感じなくなる ことがありますが、暑い日には引き続き 熱中症への注意が必要です。

また、気温が下がった日でも、 日常生活の中で水分は失われています。

  • 喉が渇く前に、こまめに水分を取る
  • 外出や運動の前後にも水分を補給する
  • 暑い日は無理をせず、涼しい場所で休む
  • 入浴の前後にも水分補給を心がける

水分の摂取量は年齢や体調、活動量によって 異なります。心臓や腎臓の病気などで 水分制限を受けている方は、 医師の指示を優先してください。

旬の食材で、無理なく秋の食卓を

霜降のころには、さつまいも、里芋、 れんこん、きのこ類など、 秋らしい食材が食卓に並びます。

気温が下がる日には、こうした食材を 汁物や煮物にすると、食べやすく、 水分も一緒に取ることができます。

例えば、きのこと豆腐のみそ汁、 里芋と鶏肉の煮物、れんこん入りの 野菜スープなどはいかがでしょうか。

  • 旬の野菜やきのこを食事に取り入れる
  • 肉・魚・卵・大豆製品なども組み合わせる
  • 涼しい日は温かい汁物を楽しむ
  • 暑い日は食欲や体調に合わせて無理なく食べる

特定の食材が寒暖差による不調を 予防・治療するわけではありません。 栄養の偏りを避け、食事を楽しみながら 体調を整えることが大切です。

睡眠と入浴も、その日の気温に合わせて

昼間は暑くても、夜間には気温が下がる ことがあります。 寝室の温度や寝具を調整し、 快適に眠れる環境を整えましょう。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 では、成人は6時間以上を目安に、 必要な睡眠時間を確保することが 勧められています。 適切な睡眠時間には個人差があるため、 朝の休養感も大切にしましょう。

  • 就寝・起床時刻をなるべく一定にする
  • 寝室が暑すぎたり寒すぎたりしないよう調整する
  • 入浴は熱すぎるお湯や長湯を避ける
  • 散歩などの軽い運動を無理なく続ける
  • 疲れを感じた日は早めに休養を取る

急に涼しくなったからといって、 運動を頑張りすぎる必要はありません。 その日の気温と身体の状態に合わせて、 気持ちよく続けられる活動を選びましょう。

中医学が考える霜降の養生

中医学では、秋から冬へ移る時季に、 気候の変化に合わせて食事や休養、 日々の過ごし方を整えることを 大切にしてきました。

また、秋は「燥(そう)」と呼ばれる 乾燥を意識する季節とされています。

こうした考え方は伝統的な季節観に 基づくものであり、現代医学で説明される 体温調節や熱中症などの仕組みとは 区別して考える必要があります。

今年のように霜降直前まで暑い場合は、 暦に合わせて無理に身体を温めるより、 実際の気温と体調を確かめることが 大切ではないでしょうか。

不調が続くときは、原因の確認を

季節の変わり目に、首や肩のこり、 疲労感、睡眠の不調などを感じる方も いらっしゃいます。

中国鍼灸・健身院では、中国医学の考え方と 臨床経験をもとに、症状や身体の状態を 確認しながら鍼灸施術を行っています。

  • 症状だけでなく身体全体の状態を確認する
  • 既往歴や生活習慣も考慮する
  • 医療機関での診断・治療を尊重する

ただし、寒暖差によるものと思っていた 不調に、別の病気が隠れている場合もあります。

  • 発熱や強い倦怠感が続く場合は医療機関へ相談する
  • 暑い日にめまい・頭痛・吐き気などが出たら、涼しい場所へ移動して身体を冷やす
  • 意識がおかしい、自力で水分を飲めないなどの重い症状では、直ちに救急車を呼ぶ

まずはその日の気温を確認し、 衣服・食事・水分補給・睡眠を 少しずつ調整することから始めてみましょう。

執筆:副院長 姚依文