甲状腺機能低下症

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甲状腺機能低下症とは

甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンが不足して機能が低下する病気で、自己免疫の異常が原因で起きる炎症性の疾患です。橋本病はその大半の原因となり、甲状腺に対する破壊的な自己抗体が生成され、徐々に甲状腺ホルモンの分泌が低下する特徴的な免疫の病気です。

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甲状腺機能低下症原因と症状

免疫の不具合により、甲状腺を敵だと勘違いして自己抗体を生成し、甲状腺の細胞を攻撃する特異的な自己免疫疾患です。この過程で甲状腺の細胞が壊れ、細胞間に線維化が起こります。甲状腺の病気は一般的に女性に多く見られますが、橋本病はその中でも特に女性に頻繁に発生し、最近の研究では10人に1人かそれ以上の頻度で見られるとされています。

甲状腺は少しくらい破壊されても甲状腺ホルモンを作る能力が低下することはありません。しかし、破壊が甲状腺全体に広がると甲状腺機能低下症になります。甲状腺機能低下の症状には、次のようなものがあります。

(1) むくみやすい

甲状腺機能低下症の主な症状の一つとして、むくみが挙げられます。朝起きた際に手や顔がこわばりを感じ、顔のむくみが進行すると舌が大きくなったり、瞼がむくんだりすることがあります。粘膜のむくみにより喉がかすれたり、皮膚を圧迫しても元に戻るのが特徴的です。これらの症状は甲状腺ホルモンの不足による代謝の低下が影響しています。

(2) 寒がり

新陳代謝が低下しているため、寒さに弱くなります。

(3) 体重が増える

新陳代謝が低下してカロリーの消費が減っているため、またむくみのために、体重は減らずにむしろ増えます。また、胃腸の働きが悪いため、お腹が張りやすく便秘しがちです。

(4) 皮膚が乾燥しやすい

お肌がカサカサして、乾燥しやすいです。

(5) 無気力で、何事も消極的

忘れっぽくなったり、消極的になったりします。どこにでもすぐ居眠りをするようになります。

何ごとに対する意欲もなくなり、話をする時にゆっくりとしたしゃべり方をします。

(6) 月経の異常

月経の量が増えたり、長く続いたりすることがあります。

(7) 脈が遅くなる

心包に水を溜めるため、心臓が大きくなり、動きがゆっくりになるため、脈の数が少なくなります。

甲状腺機能低下症の病院での治療は、甲状腺ホルモンの投与が一般的です。ただし、一生涯にわたり薬を飲む必要があり、適切な量の調整が重要です。誤った量での摂取は副作用を引き起こす可能性があり、動悸や眠気、倦怠感、脈拍の異常、頭痛、食欲不振、嘔吐、下痢、体重減少、脱力感などが報告されています。治療においては医師の指示に従い、適切なホルモン補充療法が行われるべきです。

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甲状腺機能低下症の注意点

甲状腺機能低下症においては、極端な食事制限は避けるべきであり、薬の継続的な服用や適度な運動、休養、規則正しい生活が重要です。これらの健康維持の要素が、病状を良くするのに役立つとされています。

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健身院での治療方法

鍼治療は比較的良い結果をもたらします。鍼刺激により下垂体と副腎皮質の機能を改善されます。甲状腺機能低下症における健身院のアプローチでは、脾腎陽虚が発症の要因とされ、ツボとして大椎、腎兪、命門、膻中、風池、関元、天突、足三里などが使用されます。これらは体の異なる部位にあり、治療や緩和に役立つと考えられています。