股関節痛

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鍼の鎮痛効果で台所仕事も楽になります

股関節が痛むときにまず疑ってみるのが変形性股関節症です。立ち上がったとき、歩き始めるときに、足のつけ根(鼠蹊部)に痛みを感じるのが初期的な症状で、症状が重くなってくると足を引きずって歩くようになります。男性に比べ、特に中高年女性に目立つ病気です。股関節痛の鍼灸治療は、関節周辺の炎症の解消と鎮痛、筋肉の緊張緩和や血流の改善が目的です。当院では、キャリア37年の専門家が治療します。

当院では、キャリア37年の専門家が治療します。

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股関節痛の種類と症状

股関節痛の原因としては、以下の四つの疾患が考えられます。

(1)変形性股関節症ー 患者様の多くは中高年期を迎えた女性で、股関節痛の原因の約8割がこの病気です。立ち上がるときや歩き始めに痛みを感じたら変形性股関節症が疑われます。放置しておくと痛みがひどくなってきて、長い距離を歩けなくなるのはもちろん、長時間立っているだけでもつらくなります。そのため、台所仕事にも支障をきたして来院される方が多いようです。原因は多くの場合、発育時の股関節形成不全や病気の後遺症だと言われています。

(2)特発性大腿骨頭壊死ー大腿骨の上端(大腿骨頭)になんらかの理由で血流障害が起き、そのため骨組織が壊死して、関節が変形してしまう病気です。血流障害が起きる原因は男性の場合はアルコール多飲、女性ではステロイド剤の服用に関連することが多いといわれています。急に発症することが多く、難病に指定されています。

(3)単純性股関節炎ー10歳以下のお子さんが股関節の痛みを訴える時は大半がこの単純性股関節炎です。病院でレントゲン検査を受けても骨に異常は認められません。急に発症しますが、症状は一過性です。

(4)股関節部滑液包炎ー筋肉や腱が骨のすぐそばを通るとき、摩擦を少なくするための〝潤滑油〟が必要です。これが「滑液」で、滑液の入った袋を「滑液包」と呼びます。激しい運動や圧迫によって、股関節の滑液包が炎症を起こし、痛みを生じます。炎症を起こした滑液包の場所によって、痛むところが違います。

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股関節痛の鍼灸治療

股関節痛の治療は、手術を必要とすることは少なく、多くが保存療法となります。安静を保つことも大切ですが、あまり安静にしすぎても筋力が衰え、却って治りにくくなるのが難しいところです。そこで注目されているのが、関節周辺の炎症を解消して当面の痛みを抑え、同時に、筋肉の緊張緩和や血流の改善を図る鍼灸治療です。

鍼灸で治療する場合、股関節が痛む原因が上に書いた四つの疾患のどれかによって使うツボが変わります。中国の病院であれば、鍼灸科とレントゲンやMRI等が併設されておりますので、診断は比較的容易です。当院でも問診や触診によってある程度の診断はできますが、実際には、整形外科で診断を確定したうえでおいでになる患者様が多いようです。当院で股関節痛の治療によく使うツボの一部をご紹介しましょう。

当院で股関節痛の治療によく使うツボの一部をご紹介しましょう。

○ 衝門鼠径溝の外端にあります。ツボの下に大腿動静脈、大腿神経があり、さらにその下に腸腰筋、関節包があります。

○ 陰廉恥骨結節の下方にあるツボです。閉鎖神経領域の疼痛がある場合に有効です。

○ 環跳変形性股関節症の場合などに刺激すると反応が現れやすいツボです。

○ 殿圧股関節周辺の痛みや坐骨神経痛に有効です。

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健身院での治療実例

治療実例─1

患者50代女性

病名股関節痛

症状10年前から右の鼠径部(足の付け根の部分)が痛むようになり、整形外科を訪れたところ、変形性股関節症と診断されました。その後は鍼灸やマッサージの治療に通い続けましたが、治療が終わると一時的によくなるものの、またすぐ元に戻ってしまうのが悩みでした。当院においでになった時には足を引きずって歩いていらっしゃる状態でした。

診察と治療経過:腰とお尻の筋肉に問題があるらしいと判明、筋肉の深いところにある凝りを鍼で取り除くことにしました。最初の10回の治療は、それまでと同様、症状が改善したと思うとまた痛みがぶり返すという繰り返しでした。しかし、その後、症状が著しく改善。15回の治療で、ほとんど普通に歩けるようになりました。10年ぶりにしつこい痛みから解放されたと、大変喜んでいただきました。

股関節周辺の筋肉の深いところにある凝りを鍼を使って取り除くことで、股関節の痛みが軽減することがあります。股関節痛にお悩みの方は専門家揃いの当院にご相談下さい。