線維筋痛症に対する中国鍼灸治療
全身の痛み・疲労感・睡眠障害でお悩みの方へ
「全身が痛い」「疲れが抜けない」「眠っても回復しない」……。近年、こうした症状で悩み、線維筋痛症(Fibromyalgia)と診断される患者様が増えています。
中国鍼灸・健身院では、慢性的な痛みや原因不明の不調に対して、中国伝統医学に基づいた本格的な鍼灸治療を行っています。検査では大きな異常が見つかりにくいため、周囲に理解されにくく、一人で苦しまれている方も少なくありません。当院では、深部へのアプローチと全身調整により、心身を本来の健康な状態へと導きます。
線維筋痛症とは:補完医療としての鍼灸の注目
線維筋痛症は、全身の広範囲な痛み、強い疲労感、睡眠障害、しびれ、頭痛、倦怠感、集中力低下、気分の落ち込みなどを伴う慢性疾患です。西洋医学では鎮痛薬や抗うつ薬、睡眠薬が用いられますが、副作用や効果の限界、長期服用への不安を感じる患者様も多く、近年では有効な補完医療として鍼灸治療が世界的に注目されています。
アメリカでは、患者様の約5人に1人が診断後2年以内に中国伝統鍼灸を受けているという報告もあります。
線維筋痛症に対する鍼灸治療の研究
| 研究・報告内容 | 主な結果・効果 |
|---|---|
| ランダム化比較試験 (2016年「中国鍼灸」) | 薬物治療群は終了後に痛みが再増悪したのに対し、鍼灸治療群のみ改善効果が持続した。 |
| メタアナリシス (統合解析) | 鍼灸追加で疼痛が約30%改善。電気鍼では疼痛改善22%、疲労感改善11%などの報告。 |
なぜ鍼灸が線維筋痛症に有効なのか
東洋医学的な考え方
中医学では、痛みが生じるメカニズムを「不通則痛(通ぜざればすなわち痛む)」、すなわち気血の巡りの滞りと考えます。線維筋痛症は以下の病態が複雑に絡み合った状態と分析します。
気血両虚(きけつりょうきょ)
慢性疲労によりエネルギー(気)と栄養(血)が不足。痛みを抑える力が低下し、睡眠の質が悪化している状態。
肝気鬱結(かんきうっけつ)
ストレスにより気の巡りが滞り、自律神経が乱れ、筋肉の緊張や気分の落ち込みが強く現れる状態。
血瘀(けつお)
血流が著しく悪化し、刺すような固定的な痛みや、夜間の痛み増悪を招いている状態。
当院では、これらに「脾腎の虚弱」といった体質的要因を加味し、鍼灸により気血の流れを整え、筋肉や筋膜の緊張を緩め、自律神経を安定させ、睡眠の質を改善することにより、全身症状の軽減を目指します。
現代医学的な研究
近年の研究で、鍼刺激により、脳内のセロトニンや内因性オピオイド(天然の鎮痛物質)、中枢神経の疼痛抑制系が活性化する可能性が示されています。
また、線維筋痛症では痛みに関与するとされる「P物質」が増加していることがあり、鍼灸によってその調整が期待されるという研究もあります。
健身院の線維筋痛症治療の特徴
当院では中国伝統鍼による深層筋(インナーマッスル)・筋膜(深筋膜)へのアプローチを重視し、深層筋まで的確に刺激する高度な手技により、局所だけでなく全身バランスを重視した治療を行います。
1中国鍼による深部アプローチ
日本式の浅い刺激だけでなく、中国伝統鍼による深部筋・筋膜へのアプローチを重視。首、肩、背中などの強い筋緊張を的確に緩和します。
2全身調整と体質の見極め
自律神経や内臓機能、冷え、疲労など全身状態を確認。四診(望・聞・問・切)に基づき、補法と瀉法を使い分けた本格的な施術を行います。
3豊富な臨床実績
院長40年、副院長34年の経験を活かし、日本の風土や日本人の体質に合わせた最適な中国鍼灸を提供します。
このような方はご相談ください
- 病院で線維筋痛症と診断された
- 薬だけでは改善が見られない・副作用が不安
- 全身の痛みがつらく、慢性的な疲労感がある
- 睡眠の質が悪く、朝から身体が重い
- 少しでも身体を楽にし、QOL(生活の質)を高めたい
線維筋痛症の鍼灸治療実例
当院での具体的な改善事例をすべてご紹介します。
- 治療実例─1:全身の広範な痛みと強い疲労感
患者40代女性
主訴全身に広がる慢性的な痛み、朝のこわばり、強い疲労感。睡眠が浅く、起床時から倦怠感が続く。
現病歴
数年前より仕事と家庭の両立による精神的ストレスが続き、徐々に全身の痛みが出現。医療機関で線維筋痛症候群と診断され、薬物療法を受けるも十分な改善が得られなかった。中医学的所見
• 舌質:淡紅、舌苔薄白
• 脈:細弱
• 弁証:気血両虚・肝気鬱結治療補気養血を中心に、肝気の疏通を図り、全身の気血循環を改善する。体幹および四肢を中心に中国鍼を使用し、緊張部位と全身調整穴を組み合わせて施術。
経過数回の施術後より、起床時のこわばりが軽減。継続施術により、疲労感や痛みの強さに変化がみられ、日常生活の負担が軽減した。
- 治療実例─2:肩・背部の強い痛みと不眠
患者50代女性
主訴肩から背中にかけての持続的な痛み、不眠、動悸。
現病歴
更年期以降に症状が悪化。夜間の痛みと不安感が強く、睡眠の質が著しく低下。中医学的所見
• 舌質:暗紅
• 舌苔:薄
• 脈:弦
• 弁証:肝鬱血瘀治療肝気を疏通し、瘀血を改善し、精神的緊張を緩和する。局所の緊張緩和に加え、情緒調整を重視した配穴で施術。
経過施術を重ねるごとに夜間痛が軽減し、入眠までの時間が短縮。肩背部の痛みも徐々に変化がみられた。
- 治療実例─3:天候で悪化する全身痛と冷え
患者30代女性
主訴雨天や寒冷時に増悪する全身の痛み、冷え、むくみ。
現病歴
出産後より体力低下が著しく、冷えを伴う全身痛が持続。中医学的所見
• 舌質:淡
• 舌苔:白滑
• 脈:沈
• 弁証:脾腎陽虚・寒湿阻絡治療温補脾腎、寒湿を散じ、経絡の通暢を図る。温性刺激を用いた中国鍼を中心に、体を温める施術を実施。
経過術後より冷え感が軽減。天候による痛みの変動が以前より緩和された。
- 治療実例─4:長期化した全身痛と抑うつ感
患者60代女性
主訴10年以上続く全身痛、気力低下、抑うつ感。
現病歴
長期の痛みにより活動量が減少し、精神的落ち込みが強くなった。中医学的所見
• 舌質:暗
• 脈:細渋
• 弁証:気滞血瘀・心脾両虚治療気血の巡りを改善し、心脾を補い、精神安定を図る。全身調整を中心とした中国鍼施術。
経過継続施術により、痛みの訴えに変化がみられ、表情や睡眠の質にも良い変化がみられた。
- 治療実例─5:仕事ストレスによる全身痛と頭重感
患者40代男性
主訴全身の鈍痛、頭重感、集中力低下。
現病歴
長時間労働と強い精神的緊張が続き、徐々に症状が出現。中医学的所見
• 舌質:紅
• 脈:弦数
• 弁証:肝火上炎・気滞治療肝火を鎮め、気の巡りを整える。上半身の緊張緩和と全身調整を組み合わせた施術。
経過施術後、頭重感が軽減し、全身の緊張が緩む感覚が得られた。継続により症状の安定がみられた。
よくあるご質問
- 病院の薬(鎮痛剤・抗うつ薬等)を服用中ですが、鍼を始めても大丈夫ですか?
- はい、問題ありません。鍼治療は薬物療法と併用することで、相乗効果が期待できます。また、症状が安定するにつれ、主治医と相談しながら少しずつ減薬を目指す方も多くいらっしゃいます。
- どのくらいの頻度で通うのが良いでしょうか?
- 症状が強い初期段階では、週に1〜2回の集中した施術をお勧めしています。お身体の状態が安定し、回復力がついてきたら、2週間に1回、月1回とメンテナンスに移行していくのが理想的です。
- 施術は痛くないですか?副作用はありますか?
- 当院では使い捨ての極細鍼を使用し、細心の注意を払って施術します。治療後に一時的なだるさ(好転反応)を感じることがありますが、これは血流が急激に改善されたことによる一時的な現象で、通常1〜2日で治まり、その後お身体が楽になります。
治療コース・料金のご案内
線維筋痛症は全身症状を伴うことが多いため、以下のコースをおすすめしております。
- 初診料:2,200円(税込)
- 三箇所以上(90分):10,800円(税込)
- 全身(120分):12,800円(税込)
参考文献・参考情報
- 中国医学専門誌「中国鍼灸」:線維筋痛症に対する鍼灸治療のランダム化比較試験(2016)
- PubMed:線維筋痛症に対する鍼治療のメタアナリシス報告
- MSDマニュアル プロフェッショナル版:線維筋痛症
- WHO Benchmarks for the practice of acupuncture
この記事の監修・執筆者

院長 朱錫龍(シュ・シロン)
鍼灸歴40年 /
上海中医薬大学卒 元主治医
はり師:第137701号 /
きゅう師:第137515号

副院長 姚依文(ヤオ・イーウェン)
鍼灸歴34年 /
南京中医薬大学大学院修了 医学博士
はり師:第115967号 /
きゅう師:第115884号

