過活動膀胱鍼治療は元中国主治医にお任せ

 

 

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膀胱鍼治療で8割以上の方の症状が改善します

過活動膀胱は、膀胱の知覚が過敏になり、意に反して収縮することによって、強い尿意の切迫感を覚える疾患です。わかりやすく云えば、おしっこが近くて我慢できなくなる病気で、ときには失禁してしまうこともあります。2002年の国際尿禁制学会の定義によれば、通常1日8回以上の頻尿や夜間頻尿などの尿意切迫感を覚える病気で、必ずしも尿失禁を伴うものではありません。日本では40歳以上の男女の12.4%、およそ810万人が過活動膀胱の患者だとされています。最近では鍼灸による過活動膀胱治療が注目を集めています。

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過活動膀胱の原因

過活動膀胱には、神経が原因になって起こるものと、神経以外の、例えば筋肉などが原因で起こるものとがあります。神経からくるものとしては、脳血管障害や脊髄損傷によって中枢神経から出る排尿反射抑制が消失してしまうケース、膀胱知覚神経活動の異常な亢進があります。一方、非神経性の要因としては、筋細胞の興奮性の亢進や骨盤底筋障害などが挙げられます。

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過活動膀胱を自己診断するには

日本排尿機能学会が定めた診療ガイドラインによれば、患者に4つの質問をすることで過活動膀胱の診断をすることになっています。この質問票を使うと自己診断が簡単にできますので、最近、おしっこが近くなったと気になる方はお試しになっては如何でしょうか?

質問の3番目にある「急に尿がしたくなり、我慢が難しいことがありましたか?」の答えが「週に1回以上」(点数にして2点)あり、4問の回答を合計した点数が3点以上の場合を過活動膀胱といいます。合計スコアが5点以下は軽症で、6〜11点は中等症、12点以上が重症です。日本排尿機能学会による2005年の「過活動膀胱診療ガイドライン」は、日本では40歳以上の男女の12.4%、およそ810万人が過活動膀胱の患者だとしています。

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過活動膀胱の治療法

過活動膀胱の治療法としては、抗コリン剤による薬物療法が広く行われています。これは膀胱を収縮させる信号として神経から分泌されるアセチルコリンという物質の働きを弱めて、膀胱の収縮を抑えようとするものです。

しかし、頻尿や尿失禁に対しては効果がありますが、尿意切迫感の改善は充分とは言えません。さらにのどの渇きや便秘、心拍数増加など副作用も報告されています。そこで注目されているのが、鍼灸による過活動膀胱治療の有効性です。古く1988年にChang氏の報告があり、頻尿・尿意切迫感を訴える女性52人に対して鍼灸治療を行なった結果、三陰交というツボを中心とした治療で、85%の患者に改善が見られたとしています。明治国際医療大学の北小路博司教授らは、過活動膀胱の患者11人を対象に行なった臨床試験(2006年)で、左右の中髎穴というツボに週一回のペースで鍼治療を行なったところ、82で切迫性尿失禁・尿意切迫感が改善したと報告しています。 明治国際医療大学による臨床試験はその後も継続され、現在まで40例に及んでいますが、脳梗塞が過活動膀胱の原因となっている場合を除いて、高い改善効果と膀胱容量の増加が確認されています。

当院でも、こうした鍼灸による過活動膀胱の治療に取り組んでいます。特に西洋医学の薬物療法や行動療法と当院の鍼灸治療を組み合わせることで、つらい症状の軽減と膀胱機能の改善を図り、患者様の生活の質の向上に寄与しています。女性鍼灸師もおりますので、おしっこが近くてお悩みの方はぜひお気軽にご相談下さい。