患者 TS 様
病名 肋間神経痛
症状 3ヶ月前から左側肋骨間(第7~8肋間)の痛み。
治疗経過:3ヶ月前に風邪をひいた後、左側の肋骨が刺すような痛みがあり、放散痛はなく、徐々に悪化し、特に夜間には痛みで眠れない状態でした。痛み止めを内服しても、若干の緩和しか得られず、その後椎間関節ブロック注射を4回受けましたが、症状が繰り返しました。そこで、鍼治療を希望し、来院されました。
来院時の症状は、無気力感、気分の低下、顔色が暗く、左脇腹の痛み(特に午後から夜にかけて増す)、不眠、吐き気、寝つきが悪く、便通が2回、舌苔が白く、脈が弦滑でした。中医学的には、このような症状は寒滞肝脉、瘀血阻络証(寒邪の侵襲を受けて肝脈が収縮し、気血の流れが滞るによる症状を引き起こします)と考えられ、そのほか、鬱っぽい症状も見られました。治療としては、督脈を整え、肝腎の経絡の流れを改善し、冷えや痛みを緩和することでした。特殊な透刺鍼法(囲刺、点刺)と平補平泻を行い、毎日一回治療を行いました。
治療後1週間で、痛みの症状が軽減し、我慢できるようになり、睡眠が改善され、顔色も明るくなりました。治療8回目ごろ、痛みの症状が明らかに緩和され、再発防止のためさらに4回治療を行いました。その後、再発はありませんでした。
治療のポイントは、診断と特殊な鍼法により気血の流れが改善し、痛みが早く消え、精神的な安定も得られました。