秋が深まり、気温が下がり始めると、乾燥による健康トラブルが増加します。口の渇きや皮膚の乾燥、喉の不快感などの症状が現れやすく、これが「秋の乾燥(秋燥)」と呼ばれるものです。中医学では秋燥を「温燥」と「涼燥」の2タイプに分け、それぞれ異なる特徴や症状があります。
秋燥の2タイプと症状
1. 温燥(秋の初めの暖かい時期に多い)
• 乾いた咳、少量の黄色い痰
• 喉の痛み、口や鼻の乾き
• 微熱やほてり、皮膚の乾燥
• 便秘や尿が濃くなる
2. 涼燥(秋が深まり、寒さが増す時期に多い)
• 乾いた咳、少量の白い痰
• 鼻づまり、鼻水、喉の乾燥
• 寒気、倦怠感、皮膚のかゆみやくすみ
秋燥による影響と対策
秋燥は、乾燥が原因で体内の津液(潤い)が奪われ、肺や皮膚に負担をかけます。この影響を防ぐためには、以下のような対策が効果的です:
• 室内の湿度を適度に保つ
• こまめな水分補給
• 潤いを与える食べ物を摂取(梨、ハチミツ、ナッツ類など)
梨はその豊富な水分量と潤いを補う働きで、喉の乾燥を和らげ、肺を潤す効果があります。特に乾燥による咳や不快感を軽減するために最適です。
ハチミツは喉の炎症を鎮め、体全体を滋養する効果があります。乾燥による不調を和らげるとともに、風邪予防にも役立ちます。
ナッツ類は、ビタミンEやオメガ3脂肪酸が豊富で、皮膚の乾燥を防ぎ、体内から潤いを保つために非常に効果的です。皮膚の乾燥やかゆみの予防にも役立ちます。
こうした対策で秋の乾燥による不調を和らげ、健康で快適な秋を過ごしましょう。