中医学ではそれぞれの人の体質を弁証する必要があります。弁証とは望、聞、問、切という四診を基礎にして、診断を行います。四診によって得られた情報を総合的に分析し、その人にあった治療法を選びます。今日は女性に多い陽虚タイプをご紹介したいと思います。
「陽虚」とは「陽」の気が不足すると、身体を温める機能が低下し、常に体と手足が冷たい状態をいいます。陽虚タイプの特徴として主に筋力低下、小太りとして現れます。常に、冷え性で、手足の冷え、温かい食べ物が好きで、表情が鈍く、唇が青白く、脱毛しやすく、発汗しやすい。陽虚体質の原因として主に先天性の不足又は後天性の栄養失調によって引き起こされます。 陽虚を補うポイントとして、運動や食事、もちろん鍼治療でも体質を改善することができます。ここでは陽虚を補う食材をご紹介したいと思います。【脾臓と腎臓の陽を温める】陽虚体質の人は、主に脾臓と腎臓を温める食材を食事に取り入れることで改善することができます。 主な食材は、マトン、豚バラ肉、鶏肉、タコ、鹿肉、ウナギ、エビ、コンカナバ、クルミ、栗、ネギ、にら、フェンネルなどです。これらの食材は五臓を補い、冷えを改善します。又、滋養強壮、体の冷えを防ぎこともできます。陽虚体質の人は冷たい食べ物や濃い食べ物、真夏でも、冷たい食べ物をあまり食べないようにしてくださいね。夏の三伏のときは、附子粥または羊スープを食べることによって体の陽気不足を改善できます。 おすすめできる食材: 米類:ジャポニカ米、インディカ米、キビ米、オーツ麦。肉類:鮭、ガチョウ、子羊、ソウギョ、卵。野菜と果物類:ニンニク、コショウ、チャイブ、菊、コリアンダー、タマネギ、ニンニク、カラシナ。 おすすめできない食材: ザクロ、バナナ、緑豆、小豆、鴨肉、トゥーン、アイスクリーム、冷たい飲み物など ぜひ、お試ししてみてはいかがでしょうか?
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我が家では朝食に紅茶かコーヒーを飲む習慣がありますが、
最近、ハマっている紅茶があります。 「セーデルブレンド」というスウェーデンの紅茶で、 うっとりするほどいい香りがします。 詳しい方に教えていただいて初めて知ったのですが、 紅茶といえばやっぱりイギリス、 あるいは「マリアージュ」などのフランスというイメージが強かったので、 スウェーデンと聞いたときには驚きました。 スウェーデン王室御用達、ノーベル賞の授賞式でもふるまわれる紅茶なんだそうです。 セーデルブレンドは、 セイロン紅茶をベースに バラやマリーゴールド、ヤグルマギクの葉、 オレンジピールをブレンドしたものです。 独特の優雅で気品のある香りはそこからくるのですが、 このブレンドは健康面でも意味があります。 バラには体を温める作用があり、 中国医学的には 「理気解憂」(停滞した気の流れを改善)、 「活血散瘀」(血液の循環をよくする)、 「降火気」(のぼせ、いらだちを鎮める)の役割を果たします。 肝臓や胃腸を保護し、皮膚を守って美容にも役立ちます。 マリーゴールドは視力を保ち、心血管が硬くなるのを防ぐ役割があります。 「清熱解毒」(熱を下げ解毒する)、 「化痰止咳」(痰を溶かし、咳を止める)と言われます。 ヤグルマギクも目によく、消化を助けて胃炎を防ぎ、美容にも効果があります。 配合されているオレンジピールは中国名を「橘皮」といいます。 漢方薬の材料で、気の流れをよくする理気薬として使われています。 脾胃の膨満感、悪心、嘔吐を改善し、 「潤肺止咳」(肺を潤わせ、咳を止める)の役割を果たします。 とてもおいしくて体にもいい紅茶で、 ひとつひとつ丹念に手作りでブレンドされているそうです。 100g缶がおよそ4千円する大変高価な紅茶ですが、 一度飲んでしまうと忘れられなくなります。 健身院でも何人かのお客様に飲んでいただきましたが評判は極上で、 もう一杯いただけませんかとお替わりを希望なさる方が少なくありません。 このブログを読んでくださったお客様は、 そういってくだされば施術後にこのセーデルブレンド紅茶をサービスいたします。 年末年始のお休みは北海道で過ごしました。
北海道のお土産といえば「白い恋人」が有名ですね。 数年前、上海から親戚が遊びにきたときも、スーツケース一杯「白い恋人」を詰め込んで帰りました。 中国でも知らない人がいないぐらい有名で、いまや知名度は国際的です。 でも、私が好きなのは、帯広に本店がある「六花亭」のお菓子です。 北海道に来るといつも六花亭の「マルセイ・バターサンド」を買って帰ります。 これが本当においしい! 「六花亭」がある十勝地方は、もともと小豆など豆の名産地で、 それで豆菓子が発達したんだそうです。 帯広の本店はお菓子を一つから買えるので、 試食しながらお土産を選ぶのが楽しみです。 今回は「北加伊道」と「おかげさま」という二種類のお菓子を食べました。 「北加伊道」(120円)は北海道命名150年を記念して去年発売されたものです。 「加伊」というのはアイヌ民族のことで、 北海道の名付け親・松浦武四郎がアイヌの人たちに敬意を表してこう表記したそうです。 それが「北海道」に変わったんですね。 お菓子を食べて、勉強になりました。 「北加伊道」はパイ生地のお菓子で、バターのいい香りがします。 パイの中にはつぶ餡が詰まっています。 ちいさなお菓子ですが、 つぶ餡の粒々で歯ごたえもしっかりしていて食べごたえがありました。 「おかげさま」(125円)はネーミングが素敵ですね。 雪の結晶をかたどった最中のなかにヘーゼルナッツが挟んであります。 さくさくした歯ごたえがあって、これもおいしいお菓子です。 ちなみに「六花亭」の「六花」も雪の結晶のことなんですね。 「六花亭」のお菓子がいいのは地元の農産物を大切に使っているだけではなく、 食品添加物の使用などに対してきちんとしたこだわりを持っていることです。 「六花亭」のお菓子作りの基本姿勢を書いた文章があるので引用しておきますね。 1.安心して食べられること。 食品添加物について考えるとともに、 食品衛生の基本から安全を追求する 2.ごまかしのないこと。 偽和、不当表示にとどまらず、 一切のごまかしを排する 3.味の良いこと。 化学調味料や、表示上で「天然調味料」と呼ばれるものなどによる安易な味付けに依存せず、 原材料と技術の調和による美味を生み出す 4.品質に応じた妥当な価格。 どんなに良くても品質に比較して不当に高い価格は失格と考える 明けましておめでとうございます。
私が日本にきて今年で約30年になりますが、 日本のお正月で面白いと思ったのはお雑煮を食べる習慣です。 お餅のかたちから出汁のとり方、餅と一緒に入れる具の種類まで、 地方によって全く違うんですね。 中国ではお正月を旧暦で祝いますが、 生まれ育った上海では 元旦にもち米で作ったお団子を甘酒のスープに入れて食べるならわしで、 お雑煮は日本にきて初めて食べました。 つれあい(日本人)は島根県の出身で、 お雑煮は元日は甘い小豆、二日以降は醤油と海苔というとてもシンプルな味付けです。 やはり故郷の雑煮を食べたいと言いますが、 ちょっとシンプルすぎて物足りないし、栄養価も乏しそうなので、 東京風(?)をベースにして自分で工夫したお雑煮を毎年作っています。 私の作り方は昆布と鶏肉で出汁をとり、その鶏肉に人参、大根を加えて具にします。 薬味はミツバと彩りでユズの皮(今年は手に入らなかったのでユズ抜きになりました)。 ただし、餅だけはつれあいの強いこだわりがあるので、 島根県の「仁多餅」という丸餅を使います。 角餅だと食べた気がしないそうです(笑)。 妹もやはり日本人と結婚していて、 浜松出身の人ですが、角餅のようですね。 滋賀県とか岐阜県あたりが丸餅と角餅の境界線なのでしょうか? 私のつれあいは「三が日には包丁を使ってはいけない」と言います。 妹のつれあいは「元日に焼いたものを食べるのは縁起が悪い」と言うそうです。 地方によっていろいろ風習の違いがあって、面倒といえば面倒ですが面白いですね。 大晦日のきょうはワンタンを作りました。
日本の方は中国人というと餃子というイメージが強いかと思いますが、 餃子は中国でも北の方の料理です。 私たちが生まれ育った上海では餃子を食べる習慣はなく、 ワンタン(馄饨)がなくてはならないソウル・フードです。 〝年越しワンタン〟と書きましたが、中国にそういう風習があるわけではありません。 ただ、いつも忙しくてなかなか料理の時間がとれないので、 年末年始のお休みを利用して大量にワンタンを作って食べ、 残りは冷凍しておこうというわけです。 上海のワンタンは具だくさんです。 エビ(ブラックタイガー)に豚のひき肉、 そして欠かせないのはナズナです。 ナズナは日本でも春の七草のひとつですね。 ミネラルやビタミン、食物繊維がバランスよく、しかも豊富に含まれています。 薬草としても知られ、 肝臓病や腹痛、下痢、便秘、さらに高血圧などに薬効があります。 そしてもうひとつ、キクラゲを入れます。 キクラゲはビタミンDの含有量では食品の中でもトップクラス。 カルシウムやリンの吸収を促し、骨や歯を丈夫にしてくれるので、 骨粗しょう症の予防に役立ちます。 また食物繊維も豊富で、なんとゴボウの3倍含まれているそうです。 ワンタンは茹でてから別に作ったスープに浮かべて食べます。 我が家ではスープは昆布と化学調味料無添加の鶏ガラスープの素を使って出汁をとり、 白だしで味を整えています。 スープにごま油をちょっと垂らして、ネギと香菜を薬味にします。 とてもおいしく、皮のつるんとした食感がたまりません。 真冬でも体がぽかぽかしてきますよ! 健身院は新年は7日の月曜日から診療を始めさせていただきます。 それでは皆さま、よいお年を。 お客様から高麗人参をいただきました。
お母様が韓国がお好きで、毎年、観光旅行にいらっしゃるのだそうです。 今回はお土産に高麗人参を買って帰られたとのことで、 私もおすそ分けをいただいた格好です。 高麗人参は古来、韓国(朝鮮)はもちろん、 日本や中国でも薬効がある健康食、あるいは漢方薬として珍重されてきました。 古くは紀元前3世紀の昔、中国の秦の始皇帝が愛用したと伝えられており、 日本でも徳川家康が煎じて飲んでいたという記録が残っているそうです。 「人参」とはいうものの野菜のニンジンとは全く別の品種で、ウコギの仲間です。 食用に供される根の部分には、カルシウムや鉄分、カリウム、亜鉛などのミネラル、 さらにはビタミンBや各種のアミノ酸が豊富に含まれています。 とりわけ豊富なのがサポニンで、 これは抗酸化作用や免疫力向上、血流改善、肥満予防などの効果が認められています。 今回いただいたのは、 「正官庄」というブランドの高麗人参で、 製造元は韓国人参公社。 「公社」とは言いますが20世紀の末に民営化されています。 韓国には「人参産業法」という法律があり、 民営化されるまでは政府が直接、品質管理を行なってきたのですね。 韓国人参公社のホームページを見ると、 サポニンは中国製の人参には15種類、日本産には8種類が含まれているのに対し、 「正官庄」には32種類もあるとのことです。 人参のなかでもサポニンの含有量が最も多いとされる栽培年数6年の原料だけを使い、 サポニンが多く含まれる皮を剥かないで蒸す「紅参」製法で作られたのが「正官庄」で、 最も高級とされるこの「紅参」の売り上げの8割以上が「正官庄」なんだそうです。 こう聞くとなんだか有り難みを感じますね。 煎じ方は、輪切り状の人参の根を水に入れて30分ほど置き、 そのあと沸騰しないように気をつけながら2時間ほど煎じるとのこと。 サポニンは90℃以上では破壊される可能性があるので沸騰させない方がいいようです。 しかし、我が家のガスコンロでは、一番弱火にしていてもじき沸騰してしまいますから、 なかなか目を離せませんでした。 これなら沸騰させてから少し冷ましたお湯に人参片を浸し、 そのまま置いて成分の抽出を待つ方が実用的かもしれません。 日に1〜3回、なまぬるい状態で飲み続けると健康増進に効果を発揮します。 |
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3月 2023
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