西洋医学でいうリハビリテーションとは、運動療法、神経筋再教育法、治療体操療法、温熱療法など多様にあります。例えば、五十肩に効く「アイロン体操」腰痛に効く「ウィリアム体操」などはよく知られています。 私達は長年の経験から鍼灸治療も有効なリハビリテーションの一手段であると実感しています。
一例を紹介します。 先日来院に来られた男性患者さんによると、 三ヶ月前に右膝の内側半月板を手術しましたが、手術は無事に成功したものの、術後は痛みで右膝屈伸運動が制限され、自宅でリハビリ(膝の動き)を続けながら、3か月の間にヒアルロン酸と鎮痛剤を7回ほど注射しました。しかし膝の動きと痛みは一向に改善することなく、 とにかく杖なしでは歩けない状態です。 当院にいらしてからは、2週間に7回の中国鍼灸治療を施したところ、 右膝の痛みがなくなり、動きが正常になり、杖なしでも歩くことができました。 鍼は、膝関節の局部の気血の流れを促進し、炎症を吸収させる効果があり、膝の可動域を正常に戻す効果があります。 当院で行われている中国の鍼灸治療法は、このような関節のリハビリに非常に有効です。 手術後のリハビリが必要な方、退行性膝関節症や骨折、脱臼などにより、関節がこわばり痛みを感じる方はぜひご相談ください。 ※施術効果には個人差があります。
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近年「マウス症候群」が広がっています。これは、デスクワークに欠かせないパソコンのマウス操作が引き起こす肩・肘・腕の痛み、痺れなどの諸症状です。「マウス症候群」は通称で、マウス肩、マウス肘、マウス腕とも呼ばれ、正式は「頚肩腕症候群」とよばれています、世界中に数億人のデスクワーカーが老若男女問わずこの症状に悩まされ、社会的な健康問題となっています。
「マウス症候群」とは:マウスを操作するため、右手(稀に左手)を常に前に出し、同時に右肩(左手の場合は左肩)も前に傾ける状態になる不自然な姿勢が長時間続くことで、肩から指に連ねる複数の筋肉(大胸筋、三角筋、烏口腕筋、肘筋、浅指屈筋など)に負担がかかり血管が圧迫されて、血行不良や末梢神経の障害が起こる現象です。軽症では手首・肘・肩に違和感・痺れ・痛みを感じ、ストレスや精神的緊張などを伴い、重症では、めまい、悪心、眼精疲労、思考効率作業効率低下、不眠、頸部硬直、強いては行動困難、鬱諸症状になりかねません。肩部特有の激痛をよく「肩に殻付きの海胆が埋め込まれているような痛み」で表現されています。「マウス症候群」が男性よりも女性に多く起こり、その理由は、女性になで肩や首が細く長く、首や肩周辺の頭を支える筋肉が弱いからと考えられます。 従来、「マウス症候群」の治療法は主に鎮痛剤、マッサージですが、これらは単に一時的な神経麻酔による痛み止めで根本的な治療方法ではありません。 私どもは「マウス症候群」という人類が初めて直面する難題の解決に着眼し、長年に渡り研鑽を重ね、西洋医学の解剖学と漢方医学の経絡学を融合させた独自の「鍼灸術によるマウス症候群治療法」を確立しました。患者さんの症状程度及び痛み部位を診察確認の上、特定のツボに針或いは温灸を施術し、直接筋肉群の緊張を緩和させ、血流の促進により、短期間で症状の改善を可能となりました。 「マウス症候群」でお悩みの皆様、我慢しないで、重症になる前に、一度ご相談ください! 自律神経は文字通りに人の意思ではコントロールが出来なく、交感神経と
副交感神経の二つに分けられます。 両者が健康の時、絶妙なバランスを保ってくれているから、気づくことが あまりないです。 ストレスで自律神経のバランスが崩れる時、 やっと我々人間のこの普段に隠れている友達がどれほど重要だと気付くのです。 実際我々人間の誰もが一生の内、少なくとも一度は自律神経失調症になると 言われています。自律神経失調症になると軽い症状では寝つきが ちょっと悪くなる、肩凝り、お腹が便秘或いは下痢になるなどの症状があります。 徐々にひどくなると不眠、食欲不振、頭痛、肩や首や背中の深部まで凝りが起こり、 吐き気あるいは動悸や不整脈も出てきます。もっとひどくなるとほかの病気にもなりかねないのです。 仕事や失恋などのストレスで自律神経失調になると高血圧病、心臓病など各種 現代文明病になりやすいです。交感神経が過度に興奮すると血管を収縮させ、 血圧が高くなり,血糖も上昇します。 副交感神経が興奮状態になると気管支が収縮し(喘息)、消化液の分泌が 多くなります(胃、十二指腸潰瘍など)。 自律神経失調症の早い段階では薬に頼らないで、早めに鍼灸治療を受けることを お勧めます。ほとんどの患者様は一回の治療ですぐに不眠症が改善され肩凝りや 背部痛や頭痛などの身体的な症状が緩和できます。 自律神経の中枢は脳(おもに間脳)にあり、交感神経節はおもに首と背中に あり、副交感神経節は頭蓋や仙骨部あたりにあります。 自律神経失調症の治療のポイントは患者様の一番辛い症状を治すことです。 一般的には不眠、肩凝り、頭痛などがまず挙げられます。 西洋医学的な観点からも首肩の深部の凝り、頭痛などの解消で脳への栄養や酸素が 十分におくられると間脳の自律神経に対して調整するホルモンが分泌され、 交感神経と副交感神経の伝達物資のバランスが正常に戻ることができます。 鍼灸治療の時、よく使うツボ: 四神聡(頭にあります):不眠症、めまい、頭痛に効く。 天柱(後頭部に頭を支える二本の太い筋肉の上端)、肩外腧(肩部)、心腧、肝腧、脾腧、 腎腧(背中):肩凝り、背部痛、動悸、消化不良などに効く。 次翏(仙骨部):腰痛、生理不順などに効く。 神門(手首の尺骨側)、三陰交(内踝の上方):不眠に効くツボ。 命門、関元:冷え症に効く。 阿是穴(押すと痛いところ):痛いところに針やマッサージをすると痛みが軽減されます、 お腹の痛みも同じです。 女性、41歳、会社員。
主訴:ここ二週間に右の耳が塞がった感じ 現病歴:二週間前から右の耳が塞がった感じをして、聴こえも少し悪い。 発症から直ぐ病院で検査し、鼓膜や聴力に異常が見つからなかったという。 でも、耳の閉塞感がますます強くなり、鍼が効くと友人の紹介で来院した。 健身院での鍼灸治療の経過: 患者様はちょっと体が太め、頭が重く、全身が怠く感じる、足には少し浮腫み、舌の苔が白くて厚い、舌質紅、脈は弦滑。 治療法:除湿去痰開竅(痰と湿気を取り除く)1日1回、最初の三日間は連続、そのあと1日置きで鍼灸治療する。 3回目で耳の閉塞感が軽減し、10回終わる頃、閉塞感がなくなり、足の浮腫みも消え、体がかなり軽く元気が戻ったという。 鍼治療は一人ひとりの症状にあわせて、一番ふさわしい施術法を選ぶ必要がある。表里、虚実、寒熱、陰陽を弁証する上で選穴し、刺灸法を決める。 ここでツボを選んだわけを簡単に説明する。手足少陽経は耳の前後をめぐっている。そのため手少陽経の翳風、足少陽経の聴会などを遠近配穴として取り、少陽の経絡の通りを良くする。 |
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3月 2023
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