顔面神経麻痺は「ベル麻痺」と「ハント症候群」によるものが最も多く、
そのほかに頭蓋骨や顔面の骨折によるもの、顔面・耳の手術によるもの、 先天性・内分泌性疾患によるものなどがあると言われています。 ベル麻痺:顔面神経麻痺の70%を占めるといわれています。 顔面神経管の中を通る神経が炎症をおこして腫れることで起こります。 何の前触れもなく突然おこることも特徴の一つです。 ハント症候群:ベル麻痺に次いで多いのが「ハント症候群」です。 全体の10%〜20%を占めます。耳の周りや耳の穴に帯状疱疹による水ぶくれができたり、耳鳴り、難聴、耳の痛み、めまいなどが起こります。 ハント症候群では「水疱帯状疱疹ウイルス(水ぼうそう)」が疲労など免疫力が低下したときに再活性化しておこると考えています。ベル麻痺に比べて重症化しやすいと言われています。 当院の経筋透刺法による顔面神経麻痺治療 当院では、顔面神経麻痺が完全に回復するまでの時間を短くすることを目的に治療します。 治療法としては、中国でも最先端の刺鍼技術「経筋透刺法」を導入しています。 透刺法は、一本の鍼で複数のツボを刺激する刺鍼法です。 中国の古典医書にも記載されている古くからある手法ですが、 現代になって急速に研究が進み、大いに発展しました。 鍼を刺し入れる角度と方向によりいくつものやり方があります。 皮膚に沿って浅く鍼を入れる方法もあれば、 通常より長めの鍼を使ってツボとツボを貫通するように鍼を打つ方法などもあります。 あらゆる疾患に使える技ではありませんが、 熟練した施術者が行えば顔面神経麻痺などに高い効果を発揮することが知られています。 当院ではこの透刺法のなかでも、同時に三つ以上のツボを刺激したり、 二つのツボを逆方向に二本の鍼を打って貫き刺激量を増やすなど、 より高度な技術である経筋透刺法を駆使して顔面神経麻痺の治療を行ないます。 顔面神経麻痺の鍼治療については 診断技術と鍼の手技(鍼を刺す方向や刺激量)が治療効果に大きな影響を与えます。 中枢性顔面神経麻痺を除けば、発症から2週間以内に治療を始めた場合、 当院での完治率は9割以上になります。ほとんどの方が十数回の治療で、ゆがんだ顔が元の状態に戻ります。 軽い症状であれば10日ほどで治ります。また、発症から数年経っている顔面神経麻痺後遺症の患者様も、 当院の鍼灸治療によって顔のゆがみがとれ、その後も再発していない方がほとんどです。
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3月 2023
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