がん患者様のQOL向上のために
がん治療中、「吐き気や胃のもたれで食べられない」「抗がん薬の後に身体がだるい」「手足のしびれがつらい」「治療は続けたいが副作用が苦しい」――このようなお悩みはありませんか。
日本では、生涯のうちにがんと診断される確率は男性61.1%、女性50.1%とされ、男女ともおよそ2人に1人ががんを経験する時代になっています。一方、がんで死亡する生涯リスクは男性24.4%、女性17.2%で、診断後も治療を受けながら長く生活する方が増えています。
手術、薬物療法、放射線治療など、がん治療は大きく進歩しています。その一方で、吐き気、食欲不振、下痢、便秘、疲労感、痛み、口腔乾燥、手足のしびれなど、治療に伴う症状が生活の質(QOL)に影響することがあります。
鍼灸でがんそのものを治すことはできません。また、抗がん薬、放射線治療、手術などの標準的ながん治療に代わるものでもありません。
中国鍼灸・健身院では、主治医によるがん治療を最優先しながら、治療に伴うつらい症状の緩和とQOL維持を目的として、中医鍼灸を補完的に行っています。

このようなお悩みはありませんか?
- 抗がん薬の後に吐き気やむかつきがある
- 胃が重く、食欲が落ちている
- 下痢や便秘など胃腸の不調がある
- 手足の指先にしびれやピリピリ感がある
- 身体のだるさや疲労感が強い
- 治療後の痛みや筋肉・関節の痛みがある
- 口の渇き・口腔乾燥が気になる
- ほてり・ホットフラッシュがある
- 眠りが浅い
- 精神的な緊張や不安が強い
- がん治療を続けながら体調を整えたい
- 生活の質を少しでも維持したい
鍼灸は、がんを治す治療ではなく、がん治療に伴う症状を支える補完的なケアです。
主治医による治療を続けながら、吐き気、食欲不振、しびれ、疲労などでお悩みの方はご相談ください。
※抗がん薬、放射線治療、ホルモン療法などを自己判断で中止・変更しないでください。発熱、感染症、出血傾向などがある場合は、鍼灸よりも主治医への相談を優先してください。
がん治療と副作用
現在のがん治療には、手術、薬物療法、放射線治療などがあり、がんの種類、進行度、遺伝子変異、患者様の全身状態などによって治療法が選択されます。
薬物療法には、従来の細胞障害性抗がん薬だけでなく、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、ホルモン療法などがあります。治療法によって副作用の種類や出方も異なります。
がん治療に伴う主な症状
- 吐き気・嘔吐
- 食欲不振
- 胃のもたれ・むかつき
- 下痢・便秘
- 疲労感・倦怠感
- 痛み
- 手足のしびれ・末梢神経障害
- 口腔乾燥
- ホットフラッシュ
- 筋肉痛・関節痛
- 睡眠障害
- 不安・精神的な緊張
副作用の多くには、制吐薬、鎮痛薬、下痢止め、便秘薬など、がん治療を行う医療機関での支持療法があります。まず主治医や看護師へ症状を伝え、適切な治療を受けることが重要です。
鍼灸はその代わりになるものではありませんが、標準的な支持療法と併用しながら症状緩和やQOL維持を目指す補完的な方法として研究されています。
まず主治医に確認すべきこと
がん治療中の症状には、「よくある副作用」で済ませず、すぐ医療機関へ連絡した方がよいものがあります。
治療チームに伝えておきたいこと
- 現在のがんの種類・治療内容
- 抗がん薬・分子標的薬・免疫療法などの薬剤名
- 放射線治療の部位
- 最近の血液検査結果
- 白血球・好中球・血小板の状態
- 出血しやすさ
- 感染症の有無
- 抗凝固薬などの使用
- 手術歴
- リンパ節郭清やリンパ浮腫の有無
- 中心静脈ポートやカテーテルの有無
すぐ主治医へ相談したい症状
- 発熱や悪寒がある
- 息苦しさが強い
- 何度も嘔吐し水分がとれない
- 激しい下痢が続く
- 強い腹痛がある
- 意識状態に変化がある
- 急に強いしびれや筋力低下が出た
- 出血が止まりにくい
- 強い口内炎で食事や水分がとれない
- 症状が急速に悪化している
がん治療中は免疫機能や血小板が低下することがあります。鍼灸を受けてよい時期か判断が難しい場合は、主治医に確認してから施術を行います。
治療前の確認・評価
当院では、がんの診断そのものを評価するのではなく、現在受けているがん治療と、その治療に伴って起きている症状を確認します。
当院で確認するポイント
- がんの種類と現在の治療内容
- 抗がん薬の投与日・治療周期
- 放射線治療のスケジュール
- 吐き気・食欲不振の程度
- 下痢・便秘など消化器症状
- 手足のしびれ・痛み
- 疲労感
- 睡眠状態
- 食事・水分摂取の状況
- 体重変化
- 冷えや全身状態
- 血液検査結果が分かる場合はその内容
また、施術部位に感染、炎症、傷、放射線治療による皮膚障害などがないかも確認します。
白血球・好中球・血小板の低下が強い場合や、感染・出血のリスクが高い場合には、施術を行わず医療機関での回復を待つことがあります。
当院の中国鍼灸治療
がん患者様に対する鍼灸の目的は、がんそのものを治療することではありません。抗がん薬、放射線治療、手術、ホルモン療法などを受けながら、治療に伴う症状を少しでも軽くし、日常生活を送りやすい状態を目指すことです。
米国国立がん研究所(NCI)のPDQでは、がん患者への鍼灸について、特に化学療法に伴う吐き気・嘔吐に関する研究結果が比較的多く報告されています。
そのほか、痛み、筋肉・関節痛、疲労、口腔乾燥、ホットフラッシュ、末梢神経障害、胃腸症状、睡眠などについても研究されていますが、症状によって研究の質や結果には違いがあります。
当院で対象とする主な症状
- 抗がん薬による吐き気・むかつき
- 食欲不振・胃のもたれ
- 下痢・便秘などの胃腸症状
- 手足のしびれ・ピリピリ感
- 疲労感・身体の重さ
- 筋肉痛・関節痛
- 口腔乾燥
- ホットフラッシュ
- 不眠
- 精神的な緊張
症状によって鍼灸のエビデンスは異なるため、「副作用に必ず効く」とは考えません。医療機関での支持療法を優先しながら、一人ひとりの症状と全身状態に合わせて補完的に施術します。
副作用に合わせた施術
がん治療に伴う症状は、使用する薬剤、放射線治療の部位、治療周期、患者様の体力などによって異なります。そのため、同じがんであっても施術内容を一律には決めません。
吐き気・胃のもたれ・食欲不振
腹部や背部、手足の状態を確認し、胃腸の働きを整えやすい状態を目指します。制吐薬など病院で処方されている薬は継続してください。
手足のしびれ・末梢神経障害
オキサリプラチン、タキサン系薬剤などでは、手足のしびれや感覚異常が起こることがあります。症状の範囲、痛み、冷感刺激との関係などを確認しながら施術します。
疲労感・身体のだるさ
睡眠、食欲、消化器症状、冷え、筋肉の緊張などを確認し、身体への負担が強くならない刺激量で施術します。
痛み・筋肉や関節の症状
がんそのものによる痛みか、手術後・薬物療法・ホルモン療法などに関連する症状かを確認したうえで、主治医の治療を継続しながら補完的に対応します。
抗がん治療中は通常の患者様以上に感染・出血への配慮が必要です。その日の体調に応じて、刺激量や施術範囲を調整します。
治療の流れ
- Step 1
がん治療内容を確認
がんの種類、現在の薬物療法・放射線治療などの内容、治療スケジュールを確認します。
- Step 2
副作用・症状を確認
吐き気、食欲不振、しびれ、下痢、便秘、疲労、痛みなどを確認します。
- Step 3
安全性を確認
発熱、感染症、出血傾向、血液検査、皮膚状態などを可能な範囲で確認します。
- Step 4
中医鍼灸施術
症状と全身状態に合わせ、身体への負担を考慮しながら施術します。
- Step 5
施術後の確認
吐き気、胃腸の状態、しびれ、疲労感などの変化を確認します。
- Step 6
次回の治療時期を調整
抗がん薬の投与日や次回受診日などを考慮して、施術時期を調整します。
治療中に大切なこと
がん治療中は、つらい副作用を我慢しすぎないことが重要です。「治療だから仕方がない」と考えず、症状を主治医や看護師へ伝えてください。
- 処方薬を自己判断で中止しない
- 副作用を医療スタッフへ具体的に伝える
- 食事や水分がとれない場合は早めに相談する
- 発熱・悪寒がある場合は速やかに治療施設へ連絡する
- 下痢や嘔吐が続く場合は我慢しない
- しびれや筋力低下が強くなった場合は主治医へ伝える
- 無理に運動や食事を頑張りすぎない
- 十分な休息をとる
- サプリメントや漢方薬を自己判断で追加せず主治医へ確認する
鍼灸も、主治医・看護師・薬剤師などによる支持療法と組み合わせて利用することが大切です。
鍼灸治療実例
抗がん薬治療に伴う胃腸症状に対して鍼灸を行った当院の実例をご紹介します。
※以下は個別の症例であり、すべての方に同様の経過や効果を保証するものではありません。抗がん薬による副作用は、必ず主治医にも報告してください。
- 治療実例─1 FOLFIRI療法後の胃のもたれ・食欲不振
患者62歳・男性
病名再発大腸がん
治療状況 病院でFOLFIRI療法による抗がん薬治療を受けていました。
症状 病院から処方された半夏瀉心湯によって下痢はほとんどみられませんでしたが、抗がん薬を点滴した後の数日間は胃が重く、胃腸の動きが止まったような強い不快感があり、食欲が低下していました。
施術 治療内容を確認したうえで、背部・腹部を中心に、胃腸の状態を整える目的で鍼治療を行いました。
経過 施術中から腹部の動きを感じ、患者様自身から「凍っていた胃腸が雪融けでグルグルと音を立てて動き出したような感じがする」とのお話があり、空腹感も感じるようになったとのことでした。
補足 これは一人の患者様の治療経過です。胃腸症状の改善が鍼治療だけによるものと証明するものではありません。抗がん治療中の食欲不振や消化器症状については、主治医による評価・支持療法を優先します。
当院が重視すること
| 患者様のお悩み | 中国鍼灸・健身院の対応 |
|---|---|
| 抗がん薬の副作用がつらい | がん治療を継続しながら、症状緩和を目的に補完的な鍼灸を行います |
| 吐き気や食欲不振がある | 胃腸の状態を確認し、身体への負担に配慮して施術します |
| 手足のしびれがある | 治療薬と症状の範囲を確認し、主治医の治療と並行して対応します |
| 治療中なので鍼を受けてよいか不安 | 血液検査、感染・出血リスク、治療時期などを確認します |
- がんそのものの治療ではなく症状緩和・QOL維持を目的とする
- 病院でのがん治療を最優先する
- 抗がん薬の投与スケジュールを確認
- 血球減少・感染・出血リスクに配慮
- 吐き気・食欲不振・胃腸症状を確認
- 末梢神経障害・痛み・疲労にも状態に応じて対応
- 症状ごとのエビデンスの違いを踏まえて施術
- 必要な場合は主治医への確認を優先
通院回数・治療ペース
がん治療中の鍼灸は、一定の回数を決めて行うのではなく、抗がん薬・放射線治療のスケジュールと副作用の出方に合わせることが重要です。
| 状態 | 通院ペースの考え方 |
|---|---|
| 抗がん薬治療中 | 投与日、副作用が強く出る時期、血液検査などを確認して個別に調整します。 |
| 吐き気・胃腸症状がある場合 | 症状の経過を確認しながら週1回程度を基本に調整します。 |
| しびれ・疲労などが続く場合 | 治療周期と体力を考慮しながら継続時期を決めます。 |
| 治療終了後の体調管理 | 症状が安定してきた場合は2週間〜月1回程度へ調整します。 |
※抗がん治療中は血球数や感染症などによって施術できない時期があります。回数よりも安全性と主治医の治療スケジュールを優先します。
治療コース・料金
がん治療に伴う副作用への施術では、現在の治療内容、胃腸症状、しびれ、疲労、睡眠など全身状態を確認するため、中医鍼灸の70分または90分コースをおすすめしています。
- 初診料:2,200円(税込)
- 中医鍼灸コース(70分):
8,800円(税込) / 74,800円(10回券・15%OFF) - 中医鍼灸コース(90分):
10,800円(税込) / 91,800円(10回券・15%OFF)
詳しくは治療コース・料金表をご覧ください。
抗がん薬・放射線治療による吐き気、食欲不振、しびれ、疲労などでお悩みの方はご相談ください。
主治医によるがん治療を継続しながら、QOL維持を目的に中医鍼灸を補完的に行います。
よくあるご質問
鍼灸でがんは治りますか?
抗がん薬治療中でも鍼灸を受けられますか?
吐き気や食欲不振にも鍼灸は使われていますか?
抗がん薬による手足のしびれも相談できますか?
主治医に鍼灸を受けることを伝えた方がよいですか?
どのくらい通えばよいですか?
参考文献・参考情報
- 国立がん研究センター がん情報サービス:最新がん統計
- National Cancer Institute:Acupuncture (PDQ) - Patient Version
- National Cancer Institute:Acupuncture (PDQ) - Health Professional Version
- National Cancer Institute:Nausea and Vomiting and Cancer Treatment
- Society for Integrative Oncology–ASCO Guideline:Integrative Medicine for Pain Management in Oncology
- ASCO:Prevention and Management of Chemotherapy-Induced Peripheral Neuropathy
- WHO:Acupuncture - review and analysis of reports on controlled clinical trials (2002)
- WHO Benchmarks for the practice of acupuncture
※鍼灸は、がんを治療するものではなく、抗がん薬・放射線治療・手術などの標準的ながん治療に代わるものではありません。副作用については、まず治療を担当する医師・看護師へご相談ください。
がん治療の進歩によって、治療を受けながら長く生活する方が増えています。その一方で、吐き気、食欲不振、しびれ、疲労などの症状がQOLに大きく影響することがあります。
中国鍼灸・健身院では、主治医によるがん治療を最優先しながら、治療内容と全身状態を確認し、中医鍼灸によって症状緩和とQOL維持を補完的にサポートします。
抗がん治療によるつらい症状を我慢せず、医療機関での支持療法とあわせて鍼灸を利用したい方はご相談ください。
この記事の監修・執筆者

院長 朱錫龍(シュ・シロン)
鍼灸歴40年 /
上海中医薬大学卒 元主治医
はり師:第137701号 /
きゅう師:第137515号

副院長 姚依文(ヤオ・イーウェン)
鍼灸歴34年 /
南京中医薬大学大学院修了 医学博士
はり師:第115967号 /
きゅう師:第115884号
