1.生理痛の原因と症状
日常生活に支障をきたし、治療が必要なほど重い生理痛が「月経困難症」です。 原因となる疾患がある器質性月経困難症と 原因となる疾患のない機能性月経困難症とに分けられます。 若い世代に多いのは機能性月経困難症で、 検査をしても異常が見つかりません。 器質的な異常がないのに生理痛が起きる原因はまだはっきりしていないのですが、 月経時に血を排出するため子宮を収縮させる役割を持つプロスタグランジンが 関係しているとする説が有力です。 プロスタグランジンはホルモンに似た物質で 過剰に分泌されると生理痛を起こします。 生理痛の症状は時期によって異なります。 生理の1〜2週間前から現れる症状は「月経前症候群」と呼ばれ、 主な症状はイライラ、頭痛、胃痛、肩こり、体のだるさ、乳房の痛みなどです。 生理期間の前半では下腹部の痛み、吐き気、下痢など。 人によってめまいが起きることもあります。 生理の後半になると、下腹部の鈍痛、腰痛、体の冷えやむくみが起きやすくなります。 2.機能性月経困難症の治療 臓器の病変に原因がある器質性月経困難症の場合は当然その臓器の治療が必要です。 そこでここでは、 器質的な異常を伴わない生理痛=機能性月経困難症について書くことにします。 機能性月経困難症の場合は、一般に鎮痛剤や低容量ピルなどの薬物療法が行われます。 ただし、あくまで対症療法であり、根本的な治癒は望めません。 また、生理が来るたびに服薬が必要となり、生活の質を落とすことにもなりがちです。 その点、中国鍼灸による治療は、 こうした原因のはっきりしない疾病に顕著な改善効果があることが知られています。 鍼によって体質の改善を図ることで、副作用もなく、薬の持ち歩きから解放されます。 3.健身院の生理痛治療 中国医学では、古来、生理痛を「経行腹痛」と呼んできました。 症状の現れ方の違いによって、三つのタイプに分けて治療方針を立てます。 ○気滞血淤型 生理中あるいは生理前に小腹が張って痛む、 経血が黒く血の塊を含む、生理量が少ない、 だらだら続いてスッキリしない、小腹を押すと強い痛みを感じる。 ○寒湿凝滞型 生理中あるいは生理前に小腹が冷たくなって痛む、生理量は少なく薄い、 生理の中に塊がある、色が紫がかっている。 ○気血虚弱型 生理中あるいは生理後に小腹が痛むが激しくはない、小腹を押すと痛みが楽になる、 生理量が少なく色は淡い、疲れやすい、腰がだるい、脈が細く弱い。 健身院では、 中国古来の鍼灸術に西洋医学の神経学の最新成果を導入した 平衡鍼灸学を採り入れています。 生理痛治療の場合、この平衡鍼灸学に独特のツボである宮病穴をはじめ、 三陰交、承浆、関元、中極などを使います。 当院では開院以来、生理痛に苦しむたくさんの患者様を治療してきました。 臨床経験を重ねるなかで判ってきたのは、 生理がくる一週間前から鍼治療を行なえば、 より満足できる効果を得られることでした。 ほとんどの患者様が 生理前からの治療を(生理周期にして)三回続けると痛みが気にならなくなり、 仕事や日常生活に支障のない穏やかな体調を保つことができるようになっています。 当院には女性鍼灸師もおりますので、 重い生理痛に苦しんでいらっしゃる方は どうぞお気軽にご相談ください。 4.生理痛の重い方が注意すべきこと 最後に、治療以前の問題として、 生理痛が重くなりがちな方は生活習慣の改善を図る必要があります。 次の諸点を心がけるようにしてください。 1)バランスの良い食事をとること 2)夜は早寝をするようにしてください 3)禁煙…タバコは症状悪化の原因になります こうした生活習慣の改善と鍼治療の相乗効果で体質を改善し、 つらい痛みの緩和を目指しましょう。 |
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