1.慢性気管支炎の原因と症状 のどと肺とをつないでいるのが「気管」で、 その先の肺の中が「気管支」です。 気管支は枝分かれを繰り返しながら肺の隅々まで広がっています。 この両者を合わせて「気道」と呼びますが、 この気道の壁に炎症が起きると粘液(痰)が過剰に分泌され、 それをどうにか外に出そうとして激しい咳が起きるのです。 慢性気管支炎とは、 特に冬期間、3ヶ月以上、痰がからんだ咳が繰り返し出て、 それが2年以上続く状態を言います。 病状が悪化すると気道の壁が厚くなって、 気道が狭くなるために息苦しさを感じます。 多くの場合、肺気腫を伴うので、 まとめて慢性閉塞性肺疾患と呼ばれることもあります。 慢性気管支炎の最大の原因は喫煙です。 患者のほとんどが喫煙者で、60歳以上の男性が目立ちます。 喫煙によって気道の壁が刺激を受ける状態が続いて発症すると考えられています。 その他、大気汚染の影響などで発症する場合もあります。 2.中国医学と慢性気管支炎 鍼灸は慢性気管支炎に効くのですか? 患者様からそう質問されることがあります。 中国医学では慢性気管支炎は「咳嗽」というカテゴリーに分類されます。 例えば現存する中国最古の医書「霊枢」にも 「五邪篇」に咳嗽の鍼灸治療についての記述があります。 大昔から中国では鍼灸で治療を行なってきたことがわかります。 鍼灸治療は過敏な体質を改善し、人体が本来持っている免疫力をアップすることで、 気管支の炎症を抑える役割を果たします。 最近では中国や日本、欧米の医療機関が、 慢性気管支炎など肺疾患の鍼灸治療について臨床実験の結果を報告しています。 そのなかで、 2015年に中国の広西中医薬大学第一付属病院の楊瑞春氏らが発表した臨床研究によれば、 慢性気管支炎に対する鍼灸治療の有効率は94.6%にものぼります。 鍼灸治療と西洋医学の薬物療法とを併用することによって、よりよい効果が得られます。 3.健身院の慢性気管支炎治療 健身院の二人の鍼灸師は 慢性気管支炎など呼吸器疾患の鍼灸治療に 30年前後の経験を持っています。 一人一人の患者様の症状を分析し、 中国医学の伝統的な診断法である「弁証」と現代的な「弁病」とを駆使して診断、 患者様の状態に即した治療方針を決めます。 さらに最近の研究で新たに発見されたツボを治療に採り入れ、 当院独自の電気鍼と灸療法を組み合わせて、最善と思われる治療を行ないます。 ○慢性気管支炎の「弁証」 当院では慢性気管支炎を 二つの種類に分けて考えています。 ・外感型咳嗽 咳、のどの痒み、痰は薄く色が白い。 悪寒があり、ときに発熱を伴う。 ・内傷型咳嗽 咳、痰の色は薄く粘りがある。 食欲不振、疲れを感じやすい。 ○慢性気管支炎の弁病(他の病気との区別) ・慢性気管支炎 主な症状は咳、痰。 一般的に朝に咳や痰が出ることが多い。 痰は白色泡沫状ないしは強い粘り。 ひどい時は夜間に咳・痰の発作が起きる。 反復発作が毎年3ヶ月以上で、連続2年。 ・上呼吸道感染の場合 咳、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ。 のどが痛む、あるいは痒い。 発熱、頭痛・筋肉痛を伴うことが多い。 ・ぜん息の場合 アレルギー体質に基づく。 一般に幼い頃から発症することが多い。 咳や痰、息苦しさ、 ゼェゼェ、ヒューヒューというぜん鳴。 4.健身院の治療実例 非喫煙者の女性が発症したケースです。 患者:50歳女性 症状:反復する咳・痰が3年継続、 この2ヶ月間に発作がひどくなった。 この患者様は3年前から毎年、咳と痰の症状が続いており、 病院で慢性気管支炎と診断されました。 服薬でなんとか症状を抑えてきたものの、 2ヶ月前にひどい風邪をひきました。 抗生物質の投与で熱は下がったものの、 完全には治らなかったようです。 その後は咳や痰が毎日続き、疲れやすく食欲も感じなくなりました。 排便はゆるめの日が多かったといいます。 診断と治療経過: 舌診の結果、舌色は淡く苔が白く厚くなっていました。 脈は中国医学でいう「沈滑脈」です。 脾肺気虚、内傷咳嗽のひとつである痰湿内阻と診断、 脾兪、肺兪、膈兪、壇中、天突、列缺などのツボを使い、 通常の鍼のほか火鍼(鍼を火で焼いて使用)を併用して治療することにしました。 週3回のペースで2週間治療をしたところ、咳・痰がかなり減り、 その後さらに2週間で症状が消えました。 食欲も戻って、元気を取り戻されました。 西洋医学の薬物治療と鍼治療とは互いに排除するものではありません。 健身院ではむしろ併用をお勧めしています。 ※施術効果には個人差があります。 |
キャリア35年の専門家が施術します。
鍼灸師のプロフィールは、 画像をクリックしてご覧になれます。 電気鍼は、
鍼に低周波の電流を流すことで 刺激量をコントロールし、 経絡への伝導をより効率的にするものです。 電気鍼の使用で 治療効果がより高まることは、 日本国内でも 明治国際医療大学など 多くの臨床研究論文で報告されています。 当院で使うお灸には様々な種類があります。
「熱い」と感じるものから 「ほんのりと温かい」ものまで、 症状に応じて使い分けていきます。 お灸の跡が残らないように 配慮をして施術をします。 治療コース・料金表は
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