加齢黄斑変性症鍼灸、元中国医にお任せ

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加齢黄斑変性と中医学の治療法

加齢黄斑変性(AMD)は、視力の低下や視界の歪みを引き起こし、進行すると失明のリスクも伴う疾患です。一般的には抗VEGF療法やレーザー治療が主流ですが、近年、中医学や鍼灸治療が「第4の治療法」として注目を集めています。当院では、伝統的な中医学の理論と最新の鍼灸技術を組み合わせ、加齢黄斑変性の進行を抑え、視機能の改善を目指した治療を提供しています。

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当院の加齢黄斑変性鍼治療

鍼灸治療は、『黄帝内経』にも記載がある2000年以上の歴史を持つ伝統療法であり、全身の気血の流れを整え、自然治癒力を高めることを目的としています。当院では、独自の「特殊透刺鍼法」を用い、目の周囲のツボに鍼を施し、必要に応じて微弱な電流を流すことで、黄斑組織の細胞再生を促し、視機能の回復をサポートします。

治療の流れ

• 治療期間:通常、3ヶ月を1クールとし、半年から1年の継続治療が推奨されます。

• 効果の現れ方:視力の改善が見られる場合もあれば、眼底の変化が先に現れることもあります。これは、鍼灸が「全身の調整」を重視する治療法であるためです。

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加齢黄斑変性と中医学

中医学では、加齢黄斑変性は「視瞻昏渺(しせんこんびょう)」と呼ばれ、重症化すると「青盲(せいもう)」と表現されます。その主な原因は肝腎(かんじん)の衰えによる精血不足と考えられています。

治療方針

1. 肝腎を補う(視力の基礎となる生命エネルギーを強化)

2. 陰を滋養し、血を補う(目に必要な栄養を供給)

3. 脾を健やかにし、湿を除く(消化機能を改善し、栄養吸収を促進)

4. 瘀血(血流の滞り)を解消し、出血を防ぐ(眼底出血を予防)

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早期発見・予防の重要性

視力を守るためには、早期発見と適切なケアが不可欠です。

• 40歳以上:1~2年に1回の眼科検診を推奨

• 50歳以上:毎年の検診が望ましい

また,生活習慣病(高血圧・高血糖・高脂血症)は眼の血管に影響を及ぼし、加齢黄斑変性を悪化させる要因となります。適切な体重管理と健康的な生活習慣を心がけましょう。

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鍼灸治療の具体的な症例紹介

当院では一人一人の患者様の症状に合わせ、最も適切なツボや治療法を選んで治療します。どうぞお気軽にご相談ください。

治療実例─1

患者70代女性(滲出型AMD・中期)

主訴視界の歪み、色の識別が困難、暗所での視力低下

治療週1回(6ヶ月間)、目と全身の血流を促す施術を実施

結果3ヶ月後には視界の歪みが軽減し、読書やテレビ視聴がしやすくなる。6ヶ月後には視力の大きな改善は見られないものの、日常生活の不便さが軽減。9ヶ月後には抗VEGF療法との併用により、視力の急激な低下を防ぐことができた。

【考察】: 鍼灸単独では限界があるが、西洋医学との併用でQOL向上が期待できる。

治療実例─2

患者70代男性(初期AMD)

主訴視界の中心がぼやける、細かい文字が見えにくい、目の疲れ

治療週1回(3ヶ月間)、視力回復と血流改善を目的とした施術

結果1ヶ月後には目の疲れが軽減し、夕方のかすみ目が改善。3ヶ月後には視力の低下が抑えられ、新聞を読むのが楽になる。6ヶ月後は視力検査の数値に大きな変化はないものの、「見えやすくなった」と実感。1年後には進行が緩やかになり、生活の質(QOL)が向上した。

【考察】:早期段階での治療開始が、進行抑制に有効である可能性が高い。

治療実例─3

患者60代男性(黄斑変性の前駆症状・軽度)

主訴目の疲れ、長時間の読書・PC作業が困難、夕方の視界のかすみ。

治療週1回(3ヶ月間)、眼精疲労軽減と肝腎を補う施術。

結果1ヶ月後には長時間のPC作業が楽にな理、3ヶ月後には夕方の見えづらさが解消。6ヶ月後にはAmslerグリッドでの異常が改善し、1年後には2週間に1回の定期的なメンテナンスを継続することで視機能を維持している。

【考察】:軽度の段階での鍼灸治療は、発症リスクを抑える可能性がある。

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加齢黄斑変性と向き合う

• 早期治療が鍵。 視力の変化に気づいたらすぐに受診。

• 生活習慣を見直す。 食事、睡眠、ストレス管理を意識する。

• 鍼灸治療で進行を抑える。

• 西洋医学との併用が効果的。

加齢黄斑変性は決して治らない病気ではありません。適切な治療とケアを行うことで、視力を守り、より快適な生活を送ることが可能です。当院では、一人ひとりの状態に合わせた施術を行い、視機能の維持・向上を全力でサポートいたします。